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生成AIコラム
ChatGPTの学習データはいつまで?最新データを取得する3つの方法も解説

はじめに
「ChatGPTに今日のニュースを聞いても古い情報しか出てこない」「最新の市場動向を踏まえた回答が欲しい」と感じたことはありませんか。
これは、ChatGPTが学習データの「カットオフ」と呼ばれる期限までの情報しか持たないためです。無料版と有料版では、このカットオフ日が異なり、それぞれ参照できる情報の新しさに差があります。
そこで、本記事では以下の内容を中心に、ChatGPTのデータカットオフから最新情報の取得方法まで包括的に解説します。
- ChatGPTがいつまでのデータを学習しているか(モデル別カットオフ日)
- 回答に最新データを反映させる3つの方法
- Webブラウジング機能・拡張機能・生成AIチャットツールの具体的な使い方
- 各手法の特徴と使い分けのポイント
ChatGPTをより効果的に活用したい方は、ぜひ最後までご一読ください。
なお、ナレフルチャットならWeb検索機能を搭載しており、常に最新情報にアクセスした生成AIとのチャットが可能です。リアルタイムな情報活用をお考えの方は、こちらもご検討ください。
ChatGPTはいつまでのデータを学習しているか
ChatGPTは常に最新の情報を反映して回答しているわけではありません。ある期限までに学習したデータをもとに回答する仕組みとなっています。これはAIの学習プロセスの特性によるものです。
ここでは、ChatGPTの学習の仕組みと、モデルごとの学習データの最終更新のタイミングについて説明します。
ChatGPTのデータ学習の仕組み
ChatGPTはインターネット上で公開されている、ウェブページ、書籍、論文、ニュース記事などの様々なテキストを幅広く収集しています。この収集したテキストから、巨大なデータセットを構築します。著作権や個人情報保護の観点から、一部データは除外・フィルタリングされています。
これらのデータの収集や学習には数ヶ月〜1年以上かかるとされています。また、学習中にデータを追加することは基本的に不可能であり、一度完成したモデルは固定されるため、データの最終更新日が存在します。これが「カットオフ」です。
この「カットオフ」は単なる日付ではなく、AIがそれ以降の出来事や情報については一切知らないという、知識の限界を明確に示しています。そのため、カットオフ以降に起きた最新のニュースや出来事、トレンドについてAIに尋ねても、正確な情報は得られません。例えば、2025年7月20日に実施された第27回参議院選挙の結果を尋ねても、それについて学習していないAIには回答ができません。
ChatGPTのモデルごとのカットオフ日一覧
現在利用可能なChatGPTの各モデルのカットオフ日を一覧でまとめました。
モデル名 | カットオフ日 | 備考 |
---|---|---|
GPT-4 | 2023年12月 | OpenAI公式ブログ・APIドキュメントに明記 |
GPT-4 Turbo | 2023年12月 | OpenAI公式リリースノート・APIドキュメントに記載 |
GPT-4.5 | 2023年10月(推定) | ⚠️ 公式で明確な日付は未確認 |
GPT-4o | 2023年10月 | OpenAI公式ブログ・APIドキュメントに明記 |
GPT-4.1 | 2024年6月 | 2025年4月のOpenAI公式発表で明記 |
GPT-o3 | 2024年6月 | OpenAIのAPIドキュメントに明記 |
GPT-5 | 2024年10月 | OpenAIのAPIドキュメントに明記 |
各モデルのカットオフ日については、OpenAI公式サイトのプラットフォームのページで確認することが出来ます。
その他の方法として、ChatGPTに聞いてみる方法もあります。

このように回答をしてくれます。
ChatGPTの回答に最新データを反映させる3つの方法
ChatGPTにはカットオフ日が存在していて、カットオフ日以降の情報については知らないということが分かりました。
しかし、最新の情報を知りたい時もありますよね。
そんな時は以下の3つを活用することで最新情報を含めて回答に反映させることが可能です。
- Webブラウジング機能
- 拡張機能(WebChatGPT)
- 生成AIチャットツール
ChatGPTの制限を補完したり、より適したツールを使い分けたりすることで、いつでも最新情報にアクセスできるようになります。
これらの活用方法についてこれから解説していきます。
Webブラウジング機能を活用する
ChatGPTがインターネット上の最新情報をリアルタイムで検索・参照してくれるのがWebブラウジング機能です。これによってカットオフ後の情報も回答に含めることが出来ます。
仕組みとしては、Microsoftの検索エンジンである「Bing」を介してWeb上の情報を取得しています。そのため、最新の情報を含めた回答をすることができます。
現在この機能は無料ユーザーも有料ユーザーも利用可能ですが、無料ユーザーには利用回数に制限があります。制限なくこの機能を利用したい場合、有料プランである「ChatGPT Plus」への登録が必要となります。有料プランでは回数制限がなく、より快適に最新情報を取得できます。
Webブラウジング機能の使い方
Webブラウジング機能は、ChatGPTがカットオフ後の情報やリアルタイム性が重要な内容だと判断した場合に、自動的に動作するようになっています。
以下は実際にWeb検索が動作している例です。

Web検索が完了すると、ChatGPTが最新情報を整理して回答してくれます。


また、Web検索を使用した回答では、下部に「情報源」が表示され、参照したサイトを確認することができます。これにより、回答の根拠となった情報源を直接確認したり、より詳しい情報を元サイトで調べたりすることが可能です。
拡張機能(WebChatGPT)を活用する
Google Chromeの拡張機能「WebChatGPT」を使用することで、最新情報を取得してChatGPTの回答に反映させることができます。この拡張機能はChatGPTの全プランで利用可能で、無料で導入できます。
WebChatGPTの最大の特徴は、Web検索のオンオフを手動で切り替えられる点です。また、必要な時だけ特定のURLから直接情報を抽出したり、検索条件を細かく指定したりできるため、より正確で信頼性の高い回答を得ることができます。
ChatGPT標準のWebブラウジング機能は結果が不安定で関係のない情報を返すことがありますが、WebChatGPTではユーザーが検索内容をより精密に制御できるため、より安定した結果を得ることが可能です。
拡張機能(WebChatGPT)の使い方
Chrome ウェブストアで「WebChatGPT」を検索し、「Chromeに追加」をクリックしてインストールします。

インストール後、ChatGPTのページにアクセスすると、入力欄周辺に新しい設定オプションが表示されます。
WebChatGPTのスイッチをオンにして質問すると、Web検索機能が動作します。


そして検索機能を使った回答が以下のように表示されます。


この拡張機能を使用した場合も、参照した情報源の確認が可能で、必要に応じて元サイトで詳細を確認できます。
生成AIチャットツールを活用する
これらの他に、生成AIチャットツールを利用して最新情報を取得することが可能です。
生成AIチャットツールとは、ChatGPTのような基本的なAI技術を活用して企業が独自に開発したチャットサービスで、特定の業務や目的に特化してカスタマイズされているという特徴があります。
これらのツールは最初からWeb検索機能が組み込まれており、基本プランでも利用できるサービスが多く存在します。ChatGPTの知識カットオフの制限を受けることなく、リアルタイムで最新情報にアクセスできる設計となっています。
ナレフルチャットでもWeb検索機能を提供しており、最新情報をリアルタイムで取得させた上でAIと対話をすることができます。
「Deep Research」機能を使用することで、より広く、精密な情報を収集することもできます。
参考記事:うさぎでもわかるDeepResearch徹底解説!ChatGPT・Gemini・Perplexityの使い分け比較
生成AIチャットツールの使い方
このツールでは、質問入力後に「検索する」ボタンを押すことで、明示的にWeb検索を実行できます。

チャットを送信すると、Web検索を開始している様子が表示されます。

検索完了後は、最新情報を含めた回答が表示され、参照した情報源も確認することができます。


このように、生成AIの知識の限界を補うWeb検索機能は、複数のツールで利用できるようになっています。企業での導入を検討する際は、それぞれのツールの特徴を比較して選択することが重要です。
ツール | 料金 | 特徴 | 適している場面 |
---|---|---|---|
Webブラウジング機能 | 無料/有料 | ChatGPT内で完結 | 手軽さ重視 |
WebChatGPT拡張機能 | 無料 | 検索内容を細かく制御可能 | 無料で細かく制御したい |
生成AIチャットツール | 各社で異なる | リアルタイム検索+特化機能 | 業務特化機能も欲しい |
まとめ
本記事では、ChatGPTの学習データのカットオフ日と、最新情報を取得する3つの方法について詳しく解説しました。
ChatGPTは各モデルごとに決められたカットオフ日までの情報しか持たないため、それ以降の最新情報については別の手段が必要になります。今回紹介した3つの方法は、それぞれ異なる特徴を持っているため、用途に応じて使い分けることが重要です。
- Webブラウジング機能:有料プランで制限なく利用可能、設定不要で手軽
- 拡張機能(WebChatGPT):無料、手動でオンオフ切り替え可能
- 生成AIチャットツール:最初から検索機能内蔵、企業導入にも適している
重要な注意点として、どの方法でもWeb検索結果が必ずしも最新・正確とは限りません。重要な判断を行う際は、必ず元サイトで情報を確認し、複数の情報源と照らし合わせることをおすすめします。
まずは利用しやすいWebブラウジング機能から試してみて、必要に応じて他の方法も併用することで、ChatGPTをより効果的に活用できるでしょう。
なお、最新情報の取得をより効率的に行いたい企業には、ナレフルチャットがおすすめです。

ナレフルチャットは、ChatGPT、Claude、Geminiなど複数のAIモデルを用途に応じて使い分けできるほか、プロンプト自動生成機能により生成AI初心者でも効果的な指示文(プロンプト)を作成できます。
Web検索機能も標準搭載されているため、常に最新情報にアクセスした生成AIとのチャットが可能です。企業単位の定額料金プランで利用者数に関わらず一定コストで全社導入できるため、組織全体での生成AI活用をお考えの方は、ぜひご検討ください。
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【運営チーム】n-kuno
ナレフルチャット運営チーム所属のn-kunoです。
毎日試行錯誤しながら、生成AIを使った業務効率化について学んでいます。
新人だからこそ気付ける“つまずきポイント”を共有し
同じ悩みを抱える皆様のお役に立てれば嬉しいです。
よろしくお願いします!