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生成AIコラム

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営業の質を底上げするAIエージェントとは?メリットや活用事例を解説

はじめに

「最近AIエージェントってよく聞くけど、営業にどう活かせるの?」と気になっていませんか。資料作成や顧客対応に追われて、肝心の商談準備に時間を割けないと悩む営業担当者は多いでしょう。

その課題を解決するのが、AIエージェントの活用です。営業リスト作成から提案資料の自動生成、顧客対応まで、これまで時間のかかっていた業務を効率化し、営業担当者が本来注力すべき提案活動により多くの時間を割けるようになります。

本記事では、営業活動でAIエージェントができることや導入のメリット、実際の活用事例まで詳しく解説します。業務効率化だけでなく提案の質の向上も実現できる、AIエージェントの可能性をぜひ参考にしてください。

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AIエージェントとは

AIエージェントとは、人間の指示に基づいて自律的に判断し、複数のタスクを連続して実行できるAIシステムです。

例えば、「来月の売上予測レポートを作成して」という指示に対して、過去のデータをデータベースから収集し、分析を行い、グラフを作成し、レポートをまとめるという一連の作業を自動で実行できます。AI自身が考え、必要に応じてインターネットやデータベースを検索し、プログラムを生成して実行し、ファイルを読み書きするといった流れを自律的に行えるのが特徴です。

上記の定義をより噛み砕いて説明すると、以下の図解のようなイメージです。

ただし、各企業によってAIエージェントの定義は異なります。

例えば、ChatGPTなどの生成AIを提供するOpenAI社では、AIエージェントについて以下のような定義づけをしています。

OpenAIの定義

私たちはエージェントを、ユーザーの代わりに独立してタスクを遂行するシステムとして捉えています。

出典:「エージェント構築のための新しいツール」OpenAI

また、Geminiなどの生成AIや検索エンジンを提供するGoogle社は、以下のように定義しています。

Googleの定義

AI エージェントは、AI を使用してユーザーの代わりに目標を追求し、タスクを完了させるソフトウェアシステムです。推論、計画、メモリーが可能であることが示されており、意思決定、学習、適応を行うレベルの自律性を備えています。

出典:「AI エージェントとは」Google

AIエージェントについては以下の記事で詳しく解説しておりますので、ご参照ください。

参考記事:AIエージェントとは?特徴・メリット・国内企業の活用事例まで徹底解説

営業活動におけるAIエージェント活用例

営業活動では、リスト作成から顧客対応まで幅広い場面でAIエージェントを活用できます。ここでは7つの主要な活用シーンを紹介します。

  • 営業リスト作成
  • 顧客情報のリサーチ
  • 商談準備・提案資料作成のサポート
  • 顧客アプローチの自動化
  • 24時間の顧客対応
  • SFA/CRM連携
  • データの可視化・レポート作成

営業リスト作成

AIエージェントは、Web上から自社への興味関心が高い企業をリサーチ・特定し、営業リストを自動生成してくれます。また、ターゲット企業のリストをアップロードするだけで、各企業の最新の情報や業界トレンドを自動でリサーチすることも可能です。

見込み顧客を調査・分析し、CRMを整理する時間が大幅に削減できるため、営業担当者は商談準備や提案活動により多くの時間を割けるようになります。

顧客情報のリサーチ

AIエージェントは、情報や業界ニュース、人事異動、採用動向といった情報を自動で収集・分析してくれます。そこから、提案の下地となる情報やトークスクリプトの骨子を作成してくれ、商談準備にかける時間や労力を削減することが可能です。

「情報収集が浅く、商談の場で深掘りしきれない」「提案の切り口が弱く、差別化につながらない」といった課題に対し、短時間で高解像度の切り口を提案してくれます。

商談準備・提案資料作成のサポート

AIエージェントを活用すれば、過去の成功事例や顧客データをもとに、提案書やプレゼン資料を自動生成することも可能です。リサーチと自社製品の特徴から提案資料の構成などを作成してくれるだけではなく、相手の職種や役職に応じて内容を最適化することもできます。

これにより、商談・提案前の準備の時間を短縮しながら、質の向上も実現できるでしょう。

顧客アプローチの自動化

AIエージェントは、営業経験者の目線で設計されたプロンプトをもとに、訴求ポイントの提案からアプローチに適したチャネルの選定、アプローチ文面の作成・送付まで一連のプロセスを担当することができます

例えば、製品FAQ・営業資料等の内容をもとに見込み顧客からの質問に回答し、ホワイトペーパーをダウンロードした見込み顧客に自律的にアプローチしてくれます。ミーティング設定後には過去のやりとりや顧客情報を人間に引き継ぐため、従来の一律テンプレートの自動化よりも状況に応じたパーソナライズされた対応が可能です。

実際の活用例として、日本M&AセンターではSalesforceとAIエージェントを組み合わせた取り組みが行われています。同社では100万件を超える日報情報を蓄積しており、たとえば「60歳になったら会社を売却したい」という顧客情報が3年前に入力されていた場合、AIエージェントがその社長の誕生日に合わせて「お誕生日おめでとうございます。お住まいの名古屋でちょうど60歳で会社を譲渡した方のセミナーが開催予定です」といったメールを自律的に送付してくれているのです。

このように、人間が蓄積した情報をもとにAIエージェントが適切なタイミングでアプローチすることで、これまで作れなかった新たな顧客との接点を創出できます

参照:明石ガクト氏によるポスト

24時間の顧客対応

AIエージェントを活用すれば、営業時間外でも顧客からの問い合わせに対応できます。製品に関する質問や基本的な情報提供を自動で行い、より複雑な質問や商談が必要な案件については営業担当者に引き継ぐ、といった具合です。

これにより、顧客は時間を気にせず情報を得られ、営業担当者は商談や提案など付加価値の高い業務に集中できます。24時間365日インバウンドリードを育成し、営業担当者などとの会議を自動でセットアップすることで、機会損失を防ぐことが可能です。

SFA/CRM連携

AIエージェントは各システムにデータを自発的に取りにいける仕組みになっているため、データの一元化を実現します。マーケティングやセールス、アフターサービスなど、それぞれのシステムに分散していたデータを統合し、営業プロセス全体の効率化を図ることが可能です

また、商談の記録や顧客情報の更新を自動で行い、営業担当者の入力負担を軽減してくれます。SalesforceやHubSpotなどのCRMに必要な情報を連携し、見込み顧客を調査・分析する時間を大幅に削減できるでしょう。

データの可視化・レポート作成

AIエージェントは営業データを分析し、見やすいグラフやレポートを自動で生成することも可能です。売上推移や商談の進捗状況、顧客セグメントごとの傾向など、営業活動に必要な情報を可視化します。

過去の取引データや市場トレンドを分析し、成約可能性の高い見込み客を特定することで、営業リソースの最適化が図れます。データドリブンな意思決定により、より的確な営業戦略の立案が可能になるでしょう。

営業活動にAIエージェントを活用するメリット

AIエージェントを営業に活用することで、業務効率化にとどまらず、提案の質の向上や顧客対応の高度化など、営業活動全体の底上げが実現できます。ここでは4つの主要なメリットを解説します。

  • ノンコア業務の効率化
  • 提案の質の向上
  • 24時間365日の顧客対応が可能に
  • 営業プロセスの高度化・効率化

ノンコア業務の効率化

日本の営業担当者は、顧客対応以外の業務に多くの時間を費やしています。マッキンゼー社の調査によると、日本の典型的なBtoB企業の営業担当者は業務時間の約70%以上を社内業務や資料作成に費やしており、顧客への営業活動などのコア業務に使える時間は全体の1~2割程度にとどまっています。

引用:「日本の営業生産性はなぜ低いのか」マッキンゼー・アンド・カンパニー

この状況を改善するのがAIエージェントです。

AIエージェントが自動化できる主なノンコア業務

  • 営業リストの作成と更新
  • 顧客データの入力と整理
  • 定型的なレポート作成
  • 社内向け報告資料の作成

どれほど優秀な営業担当者であっても、顧客と直接向き合う時間が少なければ成果を上げることは困難です。AIエージェントによるノンコア業務の効率化は、営業活動の生産性を根本から改善する鍵となります。

提案の質の向上

AIエージェントの活用はすることで、これまで手が回らなかった業務にも取り組めるようになり、提案そのものの質を高められます

顧客企業のIR情報や業界動向、最新ニュースなどをリサーチする作業は、本来であれば商談の質を高める重要な準備です。しかし、時間的制約から十分に行えていなかった営業担当者も多いでしょう。

AIエージェントがサポートする提案品質向上の業務

  • 顧客企業の決算情報や事業戦略の分析
  • 業界トレンドと顧客課題の関連付け
  • 過去の商談データから成功パターンの抽出
  • 競合情報の収集と差別化ポイントの整理

ノンコア業務の効率化によって生まれた時間を提案準備に充てられるだけでなく、AIによる情報収集・分析で業務効率化と質の向上を同時に実現できる点が大きな特徴です。

24時間365日の顧客対応が可能に

営業活動における大きな課題の一つが、対応できる時間の制約です。顧客からの問い合わせが営業時間外に届いた場合、翌営業日まで待たせることになり、その間に他社に流れてしまう可能性もあります。

AIエージェントを導入すれば、時間や曜日を問わず顧客対応が可能になるのです。

AIエージェントによる24時間対応の具体例

  • 製品やサービスに関する基本的な質問への回答
  • 資料請求やカタログ送付の受付
  • 簡易的な見積もりの提示
  • 商談アポイントの日程調整

より専門的な判断が必要な案件や、複雑な提案が求められる場合は営業担当者に引き継ぐ仕組みとすることで、顧客は必要な情報を即座に得られ、企業側は機会損失を防げます。また、些細な問題や簡単な質問に対処する時間が減り、より本質的な顧客対応に集中できる点も大きなメリットです。

営業プロセスの高度化・効率化

AIエージェントの登場により、営業組織のあり方そのものが変化しつつあります。従来は複数の営業担当者で分担していた業務を、AIエージェントと協働することで一人でも遂行できるようになってきています。

AIエージェントによる営業プロセスの高度化例

  • 見込み客の自動検索と優先度付け
  • 確度に応じた自動ナーチャリング
  • 適切なタイミングでの人間への引き継ぎ
  • 商談後のフォローアップの自動化

これまで企業内のデータは、マーケティング、セールス、アフターサービスなどで別々のシステムに分散していることが多くありました。AIエージェントが各システムから必要なデータを取得して統合することで、顧客ごとに長期的な収益を見据えた戦略的な営業活動が可能になります。

営業活動にAIエージェントを活用した企業例

実際にAIエージェントを営業活動に導入し、成果を上げている企業の事例を紹介します。

  • 明治安田生命
  • サイバーエージェント
  • Vercel

明治安田生命

明治安田生命保険相互会社

明治安田生命では2024年10月に、営業活動を支援するAIエージェント「MYパレット」を導入しました。約3万6000人の営業職員が利用する「デジタル秘書」として、新規顧客の開拓からアプローチ、提案、アフターフォローまでの営業プロセス全般をサポートしています。

MYパレットでは、顧客の年齢や趣味・嗜好、過去の契約履歴、地域特性などをAIが分析します。顧客のライフステージやニーズに合わせた保険商品やサービスの提案を支援することで、商品提案の精度と提案スピードが向上。また、顧客訪問時にヒアリングした情報の入力と、その情報に基づくお礼文の作成なども音声入力で可能になりました。

従来は営業担当者が顧客訪問時に個別に情報を調査し、提案内容を作成していたため、地域や顧客ごとのニーズの違いから情報管理が煩雑になっていました。MYパレットの導入により、訪問準備や報告作業にかかる時間を従来比で30%削減することに成功しています。

参照:明治安田生命、全社での生成AI活用視野に営業職3万6000人が使うAIエージェントを導入

サイバーエージェント

株式会社サイバーエージェント

サイバーエージェントでは、開発AIエージェントの導入に年間約4億円を投資し、約1年半でエンジニアの開発業務における工数の約4割をAIが補完する成果を出しています

また、2028年には開発プロセスの完全自動化を目指し、要件策定から本番環境への展開まで自動化する「AIドリブン」というビジョンを掲げています。

広告事業では効果の高いクリエイティブ制作を支援する独自開発の「極予測AI」を提供し、営業支援の面でも薬局特化型の接客AIエージェントが全国の調剤薬局に展開されるなど、営業活動全般にAIを活用する取り組みを加速させています。

さらに評価制度を刷新し、AIを武器に事業インパクトに直結する成果を出すエンジニアを評価する方針を打ち出すことで、AI時代に活躍できる人材の育成にも注力しています。

参照:「2028年までに全社の開発プロセスを自動化する。サイバーエージェントAI活用のこれまでとこれから」サイバーエージェント
「開発AIエージェント導入に年間約4億円を投資決定」サイバーエージェント

Vercel

Vercel

Vercelでは、営業チームにAIエージェントを導入し、従来10人で行っていた業務を1人の営業担当者とAIエージェントの組み合わせで実行できる体制を構築しました。トップ営業に6週間密着して仕事内容を徹底的に文書化し、それをAIエージェントに再現させることで、インバウンド営業のほぼ完全な自動化を実現しています。

この取り組みにより、残りの9人の営業担当者はより難易度の高いアウトバウンド営業に集中できるようになりました。最も優秀な社員の働き方をAIがコピーし、全員がそのレベルで働けるようになるという強力なパターンにより、業務の品質が底上げされています。

「文書化できる仕事はAI化できる」という原則のもと、属人化していた営業ノウハウを組織の資産として活用し、営業プロセス全体の効率化と品質向上を両立させた事例です。

参照:「ハイパフォーマーの働き方」をAIエージェントに学習させ、10人チームを1人に削減した企業の話…人間は「高付加価値でクリエイティブな業務に」

営業活動でのAI活用ならナレフルチャット

ナレフルチャットは、企業専用のクローズド環境でセキュアに利用できる法人向け生成AIチャットサービスです。AIエージェントと同様の業務支援ができる一方、特定のタスクを完全に自律実行するAIエージェントとは異なり、人間の手で運用し、都度判断をしながら業務をサポートする設計となっています。営業資料の作成や顧客情報のリサーチ、提案書のドラフト作成など、営業活動の効率化に幅広く活用できます

主な機能

  • 複数の最新AIモデル(ChatGPT、Claude、Gemini、Perplexity)を1つのプラットフォームで使い分け可能
  • プロンプトの自動生成・改善機能により、AI初心者でも高品質な応答を引き出せる
  • 企業専用のクローズド環境でセキュアに利用可能

本記事で解説したAIエージェントについて詳しく知りたい方は、こちらの記事をご覧ください。

参考記事:「AIエージェントとは?特徴・メリット・国内企業の活用事例まで徹底解説」ナレフルチャット

ナレフルチャットを導入した株式会社きらぼしシステムの事例では、提案資料の作成などで大幅な時間短縮を実現しました。これまで時間がかかっていた提案書作成のプロセスが効率化され、担当者の業務負担が軽減されています

提案書の品質も安定し、担当者によるばらつきが少なくなったことで、顧客へのレスポンス向上にもつながっています。AI活用により、営業活動における資料作成の標準化と効率化を同時に実現した事例です。

参考記事:属人化を防ぎナレッジを組織に蓄積|金融グループ企業が進める段階的AI導入術

営業活動の効率化と質の向上を実現するため、ナレフルチャットの導入をぜひご検討ください。

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ナレフルチャット運営チーム

法人向けクローズド生成AIチャットサービス「ナレフルチャット」の企画・開発・運用を手がけています。
プロンプト自動生成・改善機能や組織内でのノウハウ共有機能など、独自技術の開発により企業の生成AI活用を支援しています。

「AIって難しそう...」という心の壁を、「AIって面白そう!」という驚きで乗り越えていただけるように
日々刻々と変化する生成AI業界の最新動向を追い続け、魅力的な記事をお届けしていきます。

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