Use Case
導入事例
社員の約8割以上が定着利用|RAG・エージェントで社内問い合わせを効率化

【導入事例】株式会社パシフィックネット
株式会社パシフィックネットは、PCレンタルを中心に、端末の導入支援から運用、セキュリティ対応まで、情シス業務の幅広い支援サービス提供をしています。
2025年7月にナレフルチャットを導入し、RAG、エージェント機能を活用した社内ナレッジ検索や問い合わせ対応、契約書チェックなど、全社で業務効率化を推進しています。
今回は、情報システム部門を担う斎藤さまに、導入の背景や活用による成果について伺いました。

■導入企業と生成AIの利用状況
── はじめに株式会社パシフィックネットについて教えてください
弊社は、法人向けのPC-LCM(ライフサイクルマネジメント)サービスを提供する会社です。企業の情報システム部門の皆さまの業務負荷を軽減するため、主にPCなどのIT機器のレンタルや端末の導入支援から運用、返却後のデータ消去などのセキュリティ対応まで、クライアントPCに関わる業務を一気通貫でサポートしています。
PC運用に付随するサブスクリプションサービスや各種ツール導入も含めて、まとめてご支援し、情シスの方が細かな作業に手を取られず、コアな業務に集中できる環境づくりを目指しています。
── 斎藤さまの主な担当業務について教えてください
私が所属するSI推進グループは、社内の情報システム部門としての役割を担っています。日々の運用を支える基盤づくりから、業務改善につながるDX推進まで、社内ITに関わる領域を幅広く担当しています。私の主な業務としては、そうしたDX推進に加え、社内インフラの整備・運用、情報セキュリティ対策など、情シス業務全般を担当しています。
── ナレフルチャット導入前も生成AIの業務活用は行っていましたか?
導入前からで生成AIの業務活用は進めていました。
社内のコミュニケーション基盤としてMicrosoft 365を利用しているため、まずはCopilotを中心に活用できないか、というところから検討を始めました。
ただ、Copilotはライセンス費用が高く、テスト導入をした際も「ChatGPTのほうが使いやすい」という社内の声も多く、利用するツールが分散しやすい状況でした。
Copilotは情シスで管理し、一部のユーザーに限定して付与していた一方で、その他の生成AIサービスは各部門が選定し、できるだけ有償版を使うよう案内する形で、やや緩やかに活用がスタートしていました。利用が広がるにつれて「どのツールを誰が使っているのか」「情報管理やセキュリティをどう統制するか」といった運用や管理面の課題がありました。
── 生成AIの導入や業務活用を検討することになった背景を教えてください
世界的に生成AIの普及が急速に進み、ChatGPTをはじめとするツールが私生活でも使われるようになったことで、生成AIが一気に身近な存在になりました。
そうした流れを受けて、社内でも「使わないと時代に取り残されてしまうのではないか」という危機感が生まれ、まずは試してみたいという声が多く上がっていました。
弊社はIT企業ということもあり、新しい技術を積極的に取り入れ、チャレンジしたいと考える社員が多いのも特徴です。会社主導で一斉に生成AIの導入を進めたというよりは、社員一人ひとりのキャッチアップが早く、現場から自然と生成AI活用の機運が高まっていった形でした。
■ナレフルチャット導入の背景
── 「ナレフルチャット」導入以前から他ツールで生成AIを導入していたとのことですが、ナレフルチャットを知ったきっかけは何だったのでしょうか?
ナレフルチャットを知ったきっかけは、弊社の代表からの紹介でした。
AI系の展示会でナレフルチャットの出展を見かけて、ツールをご紹介いただいたようで、「こういうの、いいんじゃない?」という話が社内で上がったのが始まりです。
話が出てからの動きは早く、知ってから導入決定まで約1カ月ほどでした。
──数ある生成AIツールの中からナレフルチャットを選んだ理由や決め手を教えてください
複数の生成AIサービスを比較検討しましたが、最終的にはコストとセキュリティを総合的に見て、ナレフルチャットが最適だと判断しました。
生成AIは業務情報を扱う以上、「情報がどこに出ていくのか分からない」という不安が少なからずあります。その点、ナレフルチャットは情報管理やセキュリティ対策が明確で、安心して業務利用できると感じました。
単に価格が安いという理由ではなく、安全に使い続けられる生成AIツールであることが、最終的な決め手になりました。
■ナレフルチャット導入後の効果
──ナレフルチャットの導入効果を教えてください
実感しているのは、想定以上に利用が広がっている点です。企業クレジットの消費数を見ても、日常的に多くの社員が活用しており、社内にしっかり定着していると感じています。特に効果を感じているのが、RAGやエージェント機能の活用です。
情報システム部門が一方的に作るのではなく、各部門や個人が業務に合わせてエージェントを作成し、実務で活用する動きが自然に広がっています。
総務部門の問い合わせ対応をAIで自動化したり、PCの型番からスペックを検索するエージェントを作成したりと、現場主導で業務効率化が進んでいるのが特徴です。
以前はFAQ型のチャットボットを利用していましたが、ナレフルチャットでは生成AIを活用した柔軟な回答や業務支援が可能になりました。契約書チェックなど、社内ルールやひな型をもとに判断が必要な業務でも活用が進んでいます。
通常のチャット機能に加え、エージェント機能があることで、単なる質問対応にとどまらず、業務そのものを支援できている点が大きな導入効果だと感じています。
──現在導入いただいているナレフルチャットは、社員全員に提供していますか?
ナレフルチャットは全社員に提供しています。現在のユーザー登録数は213名です。
導入直後から利用が進み、社員の約8割が使っている状況でした。
実際に未利用者はそれほど多くなく、体感としては全体の5分の1もいなかったと思います。
──従業員への生成AIツール浸透に関して苦労はありましたか?
浸透に関しては、想像していたほど苦労はありませんでした。
ナレフルチャットは大きく推進施策を打たなくても、導入初月から利用者数が伸びた印象です。背景として、導入前から経営企画部門が生成AI研修を実施していたことが大きいです。研修は全社員参加で、約3カ月かけて合計30時間ほど受講してもらいました。
活用促進だけでなく、情報漏えいや取り扱いルールなどセキュリティ面の理解を含めて事前に教育できていたため、社員側にも抵抗感が少なかったと思います。
──導入前と比較して、従業員の生成AIリテラシーに変化はありましたか?
導入前から生成AI研修を行っていたため、従業員のリテラシーは一定程度ある状態でした。全員が同じレベルで理解しているかは分かりませんが、30時間の研修を受けているので、最低限の知識や注意点は社内に浸透していたと思います。
ナレフルチャット導入後は、プロンプト作成を支援する機能もあるため、以前より精度高く生成AIを使えるようになってきたと感じています。
これまで「検索の代わり」程度の使い方にとどまっていた人も、より良い回答やアウトプットを引き出しやすくなった印象です。また情シスの立場としては、いわゆる「野良AI」が増えることへの不安がありました。
その点、会社が提供する生成AIツールに利用を集約でき、利用状況も可視化できるため、セキュリティと管理の面でも安心感が高まりました。
■今後の展望
──事業展開やビジョンにおいて、ナレフルチャットのような生成AIツールの可能性や期待する点を教えてください
生成AIの活用には、まず業務効率化と生産性向上の面で大きな可能性を感じています。加えて、営業活動での顧客開拓にも活用できると考えています。
弊社はPCのサブスクリプション提供が中心で、お客さまとは4〜5年と長期にわたるお付き合いになることが多いです。その間に保守対応などの接点も増えるため、生成AIを活用して問い合わせ対応や情報整理を高度化することで、よりきめ細かなサービス提供につなげられると期待しています。
さらに今後は、業務利用だけでなく、研修や人材育成など社員の成長支援にも活用の幅を広げたいです。新規事業の検討やM&A案件の情報整理、シナジー評価といった領域でも使える場面があり、管理部門を含めて全社的に活用が広がっていくと思います。
──今後の事業展開、展望があれば教えてください
今後は、主力であるPCのLCM(ライフサイクルマネジメント)事業を、まずはオーガニックに安定成長させることを目標にしています。特にPCサブスクリプションによるストック収益は着実に積み上がっているため、この基盤をさらに強化していきます。
そのうえで、成長ドライバーとしてM&Aや業務提携も検討しています。
LCM領域の周辺サービスとして、サブスク型のソフトウェアやSaaS、ITサービスを拡充し、既存顧客へのクロスセルを進めることで、企業価値の向上につなげたいです。
また、生成AIを含む新しい領域では、現在は自社利用が中心ですが、今後はナレフルチャットのようなサービスを、お客様に提供する側に回る可能性もあると考えています。
──貴社のような企業や組織に、ナレフルチャットを勧めるとしたら、どんな部分を特に推したいとお考えですか?
まず感じたのは、UIが非常に使いやすい点です。マニュアルを見なくても直感的に操作できるので、生成AIに慣れていない社員でもすぐに使い始められると感じました。
また、機能アップデートや不具合修正のスピードが早い点も大きな魅力です。
ナレフルチャット導入後にサポートの担当者へ要望を伝えたところ、ファイル連携数の拡張などを柔軟に対応していただき、サービス改善への姿勢に安心感がありました。
そして一番重要なのは、セキュリティ面です。
生成AIは情報漏洩などの不安がつきものなので、会社として統制できる環境を用意することが大切だと感じています。その点、ナレフルチャットはセキュリティ面が徹底されていて社内利用を前提に管理しやすく、安心して導入しやすいツールだと思います。
──最後に、生成AIを活用する重要性について感じていることや、他社に向けて伝えたいメッセージがあればお願いします
実感として、当社だけでも多くの社員が生成AIを日常的に使っていて、まだ成果を数値で明確に示せてはいないものの、業務効率化やアウトプットの質の向上は確実に進んでいると感じています。生成AIは「できる人だけが使うツール」ではなく、全体の生産性を底上げできる存在になりつつあります。
私自身、資料作成が得意なほうではありませんが、ナレフルチャットに相談しながら構成を整理したり、言い回しを整えたりすることで、苦手な作業でも一定の品質まで引き上げられる感覚があります。まずは小さな業務からでも使ってみることが、活用を広げる一番の近道だと思います。



