Use Case
導入事例
生成AIで営業力を底上げ|全社的な生産性向上を実現するナレフルチャット活用法

【導入事例】SANGO株式会社
SANGO株式会社は、通信系の訪問販売をはじめ、人材派遣や営業代行、代理店マッチングサイト「カケハシ」の運営など、多角的な事業展開を行っています。
2024年10月にナレフルチャットを導入し、営業代行業務や情報分析をはじめとする業務効率化を推進しました。生成AIの活用により、生産性やサービスの質が向上。現在では、社内全体への活用を強化し、さらなる業務改善を目指しています。
今回は、法人営業を統括する横山さまに、ナレフルチャットの導入背景や効果について伺いました。
■導入企業と生成AIの利用状況
── はじめにSANGO株式会社について教えてください
弊社は、創業以来18年間、通信系を中心とした訪問販売事業を展開してきました。
現在では、より多角的な事業に取り組んでおり、人材紹介・派遣を行うHR事業部を運営しています。また、訪問販売だけでなく、BtoBの営業代行にも力を入れており、他社の商品やサービスを営業代行することで、さまざまな企業をサポートしています。
さらに、自社メディアとして「カケハシ」という代理店マッチングサイトを運営し、企業と代理店をつなぐ場を提供しています。
── 横山さまの主な担当業務について教えてください
私は現在、法人向けのBPO営業代行を中心に業務を担当しています。
また、自社が運営する代理店マッチングサイト「カケハシ」事業部と、シャワーヘッド「ミラブル」の代理店事業も管理しています。
この3つのセクションを統括する役割を担っており、会社全体では営業代行事業部の運営を包括的に管理しています。
── ナレフルチャット導入前も生成AIの業務活用は行っていましたか?
一部でChatGPTを活用していました。
ただ、無料プランを試験的に部署内で使う程度で、社内全体では導入していませんでした。主な活用例としては、メールの文面作成やアイデア出し、ニュアンスの調整、情報整理などの軽作業でした。
とはいえ、当時は個人情報や情報管理の観点で不安があり、あまり深い情報を入力して分析することは避けていました。特に営業部門ではお客様の情報を扱う関係もあって、利用時には極力情報を入力しないよう注意を徹底していました。セキュリティ面の課題が一つの大きな制約となっていました。
── 生成AIの導入や業務活用を検討することになった背景を教えてください
営業会社にとって、1人あたりの生産性向上は非常に重要です。
ただ、タイピング速度を上げるといった単純な工夫には限界があります。
そこで、「もし自分以外でも試行錯誤をサポートしてくれる生成AIを活用できれば、生産性をより向上させられるのではないか」と考えるようになりました。
実際にChatGPTを試験的に使用してみたところ、思った以上に便利で、生産性が上がる感覚がありました。「こういう使い方もできるんだ」という新たな発見も多くあり、生成AIには大きな可能性を感じましたね。
■ナレフルチャット導入の背景
── 「ナレフルチャット」導入以前から他ツールで生成AIを導入していたとのことですが、ナレフルチャットを知ったきっかけは何だったのでしょうか?
同じ経営関連のコミュニティでのご縁があり、営業担当の方からナレフルチャットのお話をいただいたことがきっかけです。お話を伺った際に、「ナレフルチャットをより広げていくために営業面でサポートしてほしい」というご依頼があり、そのご支援をさせていただくことになりました。
一方で、弊社としても、生成AIを活用した業務効率化や生産性向上に強い関心を持っており、AIを積極的に取り入れるオペレーションを目指していたタイミングでした。
そのため、ナレフルチャットの導入は、我々の目指す方向性とも非常に合致しており、社内活用をさらに強化していこうという動きにつながりました。
──ナレフルチャットのどのような点が導入の決め手になったのでしょうか?
ナレフルチャットを選んだ大きな理由は、セキュリティ面の安心感です。
クライアントや自社の重要なノウハウを扱う上で、無料ツールでは情報管理に不安がありました。他の生成AIツールでは、自社の情報を簡単に入力するだけでもリスクが高く、それを十分にカバーする手段が必要だったんです。
その点、ナレフルチャットはセキュリティ対策がしっかりしていて、この部分のリスクヘッジが可能だったため、即導入を決めました。
また、ナレフルチャットはChatGPT有料版のような単一のAIツールとは異なり、複数のAIモデルから用途に合わせて最適なモデルを選択できる柔軟性も魅力でした。セキュリティが強固であることに加え、コストパフォーマンスの高さも導入を後押ししたポイントです。
■ナレフルチャット導入後の効果

──ナレフルチャットの導入効果を教えてください
ナレフルチャット導入後、業務効率が大幅に向上しました。
例えば、現在構築している「カケハシ」というサービスでは、SEO対策に必要なブログ記事などのコンテンツを作成していますが、その生産量が約1.5倍に増えました。
その結果、オーガニック検索からの流入数も約2~3倍伸びています。
また、ナレフルチャットは複数のAIモデルに対応しているので、商談準備ではPerplexityを活用することで、準備にかかる時間がこれまでの1時間から15分に短縮されました。
さらにChatGPTを活用した営業トークの文字起こしにより、業務の効率化が進み、生産性が一段と向上しています。
──現在導入いただいているナレフルチャットは、社員全員に提供していますか?
社員全員に提供しています。すぐに利用制限に達してしまって嬉しい悲鳴をあげています。
訪問販売のメンバーはAIを必要としない業務が多い一方で、管理職や主に社内で業務を行うメンバーはほぼ全員が活用しています。そのため、AI活用が必要なメンバー全員がナレフルチャットを使用しています。
導入前にChatGPTを利用していたメンバーも引き続き使っていますが、これまで活用していなかった人も新たに使い始め、全体の利用率は以前よりも倍以上に増加しました。
──従業員へのAIツール浸透に関して苦労はありましたか?
導入初期段階では、「何をどう活用すればいいのか分からない」といった課題がありました。
営業向けに最初に導入しやすかったのはPerplexityでした。企業名を入力するだけで簡単に情報を調べられるため、取り掛かりとして非常にスムーズでした。一方で、ChatGPTは具体的な指示が必要になるため、慣れるまでに少し時間がかかる印象がありました。
ナレフルチャットの導入後、プロンプト作成サポート機能を活用することで、「何をどうすればいいのか」という従業員の悩みが解消されました。
この機能のおかげで、従業員がすぐに業務に活用できる環境が整いました。
──導入前と比較して、従業員の生成AIリテラシーに変化を感じていますか?
生成AIリテラシーは確実に向上しています。導入前は、PerplexityやGeminiといったAIモデルについて知らない従業員も多くいました。
AIにはさまざまな種類があり、それぞれ得意分野やできることが異なる点についても、ほとんど認識がありませんでした。加えて、AIの利便性や「こんなにも簡単に使えるんだ」といった具体的な魅力について知らなかった社員も多かったです。
導入後は、生成AIモデルの種類や特徴に加え、セキュリティの重要性についての理解も深まりました。例えば、「AIを安全に活用するためにはどうすればいいのか」といったリテラシーが社内全体で高まっています。生成AIの基本的な知識が身についた結果、実際にAIを業務で使っているメンバー全員に成長を感じています。
■今後の展望

──事業展開やビジョンにおいて、ナレフルチャットのような生成AIツールの可能性や期待する点を教えてください
弊社は「世の中にもっと稼ぐ力を」というビジョンを掲げており、その実現には営業力の強化と1人当たりの生産性向上が重要だと考えています。この点で、生成AIツールの活用は非常に効果的です。特にナレフルチャットには、プロンプトの自動作成機能が備わっており、営業力の基礎を底上げしてくれるため、企業のセールス力や生産性向上に貢献する可能性が高いと期待しています。
営業は人とのコミュニケーションが中心の業務であるため、AIを活用するのが難しい部分もあります。しかし、「言語化が苦手な人」にとって、ナレフルがその課題を解消してくれるのは大きな利点です。特に新人社員など、指示文や資料作成が難しい場合でも、AIが自動的に言語化をサポートしてくれるのは非常にありがたい機能です。こうしたプロンプト作成機能は、従業員のスキル不足を補いながら、生産性をさらに高める可能性を秘めていると感じています。
──今後の事業展開、展望があれば教えてください
弊社のビジョンである「世の中にもっと稼ぐ力を」を実現するために、営業代行を通じてお客様の売上をさらに底上げし、より多くの成果を届けたいと考えています。
その中で重要なのが、情報収集・質の向上・分析といったAIの活用です。生成AIを導入することでサービスの質が向上すれば、お客様にさらに満足していただけると同時に、口コミや紹介なども広がる好循環を生み出すことが目標です。
具体的には、営業代行による販売成果だけでなく、販売に至らなかった要因をAIで分析し、そのデータを基に改善提案を行える環境を構築していきたいと考えています。
営業業務を代行する中で、新卒社員や未経験者でも、すでに整ったセールスの仕組みを基に営業力をつけられる体制を提供することが理想です。将来的には、企業が外部に頼らず、独自の営業力を強化できるような支援を目指し、生成AIを活用した高品質なサービスを展開していきたいと考えています。
────同じ分野の企業や組織に、ナレフルチャットを勧めるとしたら、どんな部分を特に推したいとお考えですか?
営業マンを抱えている会社であれば、ナレフルチャットを導入しない理由は正直ないと思います。特に、マーケティングの観点からも非常に役立つツールです。
例えば、ターゲット選定や悩みの深掘りにおいて、ChatGPTを活用して壁打ちを行うことで、エージェントが自社サービスに合った提案を自動的に考えてくれます。その結果、セールス力が大幅に向上すると感じています。
また、営業でAIをどう使うのかイメージが湧きにくい方もいるかもしれませんが、活用例は非常に多いです。たとえば、商談前にPerplexityを活用して企業の情報や担当者の過去のインタビュー記事などを調べておくことで、オープニングトークの質が格段に向上します。これまでこれらを調べるのに1時間かかっていた準備作業を、わずか5分で完了できるのも大きなメリットです。営業活動の初期段階での印象を大きく変えることができるため、営業職がある企業であれば、ぜひAI導入を積極的に検討してほしいです。
────最後に、生成AIを活用する重要性について感じていることや、他社に向けて伝えたいメッセージがあればお願いします
重要なポイントは2つあります。まず、セキュリティ面です。
無料ツールやさまざまな生成AIツールでは、どこで情報が吸い上げられるか分からないリスクがあります。特にノウハウや機密情報が流出する可能性を考えると、こうした情報管理が徹底された環境で活用することは、経営者にとって非常に重要なリスクヘッジになると感じています。ナレフルチャットのような、適切な制限と管理が施されたツールを使うことで、安心して活用できるのは大きなメリットです。
次に、生産性の向上です。1人あたりの業務効率を高めるツールとして、生成AIには無限の可能性があります。これほど柔軟に活用できる技術を取り入れない理由はありません。生産性を最大化し、競争力を高めるためにも、生成AIを積極的に活用することを強くお勧めします。