Use Case
導入事例
地方の人手不足を感じない組織へ|薩摩酒造が進める“生成AIを当たり前に使う文化”づくり

薩摩酒造株式会社
利用者数 約60名 | 資料作成が2〜3時間から1時間に短縮 | 社内問い合わせ対応の軽減
・社員が個別にAIを使っており、利用状況や入力内容を把握できず、セキュリティ面に不安があった。
・人数無制限で使え、画像生成やエージェント機能もあり、利用状況を管理できる点が決め手だった。
・文章作成、資料作成、アイデア出し、議事録対応などで効率化が進み、生成AIへの理解も広がった。
・特別なツールではなく、社員が当たり前に使う業務基盤として全社展開を進めていく。
【導入事例】薩摩酒造株式会社
薩摩酒造株式会社は、焼酎を中心とした酒類の製造・販売および輸出入を行う企業です。
2025年11月にナレフルチャットを導入し、社内問い合わせ対応や文書作成、アイデア出しなど幅広い業務で活用を進めるとともに、生成AI分科会を中心に全社への浸透にも取り組んでいます。
今回は、情シスでDX推進を担当する安田さま、マーケティング部で生成AI分科会をリードする上城さまに、導入の背景や活用方法、導入後に感じている効果についてお話を伺いました。
■導入企業と生成AIの利用状況
── はじめに薩摩酒造株式会社の事業内容について簡単に教えてください。また、担当業務についても教えてください
安田さま:
弊社は、焼酎を中心とした酒類の製造・販売、輸出入を行っている会社です。
私は情シスに所属していて、社内で使用するパソコンや周辺機器などのIT資産の管理・運用を担当しています。
また、昨年6月頃から社内でDX推進の取り組みがスタートし、そのリーダーも務めています。今回の生成AI導入もその活動の一環で、生成AIの導入や社内での活用推進を担当しています。
上城さま:
私はマーケティング部に所属していて、商品開発やブランド戦略の立案・運用を担当しています。また、SNSの運営も一部担当しています。
生成AIについては、社内のDX推進プロジェクトの中にある「生成AI分科会」でリーダーを務めています。生成AIの活用方法を検討しながら、社内への展開や活用促進に取り組んでいます。
── ナレフルチャット導入前、生成AIの業務活用は行っていましたか?また、その際の課題やお悩みを教えてください
安田さま:
導入前は、会社として特定の生成AIを指定していたわけではなく、社員それぞれが好きな生成AIを利用している状況でした。
ただ、情シス部門の立場からすると、「誰がどのツールを使っているのか」「どのような情報を入力しているのか」を把握できていない状態だったため、情報漏えいのリスクには不安を感じていました。
実際に機密情報が流出したという事例はありませんでしたが、生成AIに入力してはいけない情報のルールが整備されておらず、社員教育も十分ではありませんでした。
また、利用するサービスによって回答内容や精度に差があるため、その回答をそのまま信じてしまうリスクも課題として認識していました。
有料版を利用している社員もいれば無料版を利用している社員もいて、利用状況もバラバラだったので、「生成AIを使っても良いが、このルールは守る」といったガイドラインの整備を進めようとしていた段階でした。
■ナレフルチャット導入の背景
── ナレフルチャットを知ったきっかけと、数ある生成AIツールの中からナレフルチャットを選んだ理由や決め手を教えてください。
安田さま:
生成AIを導入する際、使いこなせるかどうかわからない社員が一定数いたため、人数無制限で上限を気にせず使えるサービスを探したところ、ナレフルチャットが目に留まりました。
決め手になったのは、画像生成やエージェントなど複数の生成AI機能を利用できることと、管理者画面で社内の利用状況を確認できることでした。また、弊社のグループ会社がナレフルチャットを利用しており、使用感に大変満足しているという情報を得たため、安心して導入を進めることができました。
特に魅力に感じたのは、プロンプト作成をサポートしてくれる機能です。
生成AIは質問の仕方によって回答の質が変わりますが、その部分を補ってくれるため、誰でも活用しやすいと感じました。
──ナレフルチャットを社員全員に提供していますか?また、社内でのナレフルチャットの利用者数を教えてください
安田さま:
社内で約60名が使用しています。
現状では社員全員にアカウントを付与しているわけではなく、使いたいという意思を持った方に登録していただく形を取っています。
──従業員への浸透に向けて、工夫されたことはありますか?
安田さま:
導入時には、ナレフルチャットの説明動画を視聴してもらった上で利用を開始するなど、まずは正しく理解してもらうことを意識しました。
また、弊社では毎月、社長から全社員向けにメッセージが発信されるのですが、その中でもナレフルチャットや生成AI活用の重要性について触れてもらっています。人材不足が課題となる中で、AIを活用しながら生産性を高めていく必要があるというメッセージを継続的に発信してもらうことで、社内の意識づけにつなげています。
上城さま:
ナレフルチャットは学習用の動画コンテンツも充実しているので、私から全社員向けにおすすめの動画を紹介する取り組みも行っています。少しずつでも活用の幅を広げていければと思っています。
──ナレフルチャットの具体的な活用方法を教えてください。また、従業員の間で特に人気の使い方やプロンプトがあれば教えてください
安田さま:
文章や資料の作成、メール作成に多く活用されています。
私自身、メール作成時に表現が適切かどうかの確認や、要件のまとめに活用しており、非常に勉強になっています。報告資料の作成時も、自分の感情や主観が入りがちなところを、一歩引いて客観的なフィードバックをもらうことで適切な表現に修正できる点が良いと感じています。
また、情シス部門では、就業規則を読み込ませたエージェント機能を作成し、社内の問い合わせ先として共有することで、問い合わせの軽減にも繋がっています。
人気の使い方としては、ビジネス文書添削用のワークスペースを作成し、あらかじめシステムプロンプトを設定しておくことで、要件を投げ込むだけでビジネスメールが作成できる仕組みを作って活用しています。今後はウイスキー部門で共通のチャットルームを作り、情報を蓄積しながら商品説明等に活用していく動きもあります。
上城さま:
マーケティング部では、会議の中でナレフルチャットに意見を求めることもあります。マーケティング担当者の一人として参加してもらうような感覚で、新しい視点やアイデアをもらっています。
また、最近は画像生成も活用しています。まだ商品化前のアイデア段階でも、「こんな商品があったらどうだろう」というイメージをすぐに形にできるので、とても便利ですね。
■ナレフルチャット導入後の効果

──ナレフルチャットの導入効果を教えてください
安田さま:
資料作成に2〜3時間かかっていた業務が1時間でできるようになったという声や、毎月発生する業務が簡素化できたという声を聞いています。
また、アイデア出しの場面でも効果を感じています。これまでは1時間かけても数件しか案が出なかったものが、ナレフルチャットを活用することで短時間に多くのアイデアを出せるようになりました。ゼロから考えるのが苦手な人にとっても、業務を進めやすくなっていると思います。
私自身は、生成AIの利用ルールや社内規程の作成などで活用しています。
以前は関係者への確認や過去資料の調査に多くの時間がかかっていましたが、参考資料をもとにたたき台を作成してもらえるため、作業効率が大きく向上しました。
──ナレフルチャット導入を通じて、従業員の生成AIに対する意識や使い方に変化を感じていますか?
安田さま:
導入前は、「生成AIで何ができるのか分からない」という声も多くありましたが、ナレフルチャットの導入にあわせて活用方法を社内で共有したことで、「こんな使い方もできるんだ」と生成AIへの理解が深まってきたと感じています。
また、ナレフルチャットには学習用の動画コンテンツも用意されているため、実際に使いながら学べる環境が整っています。生成AIの便利な使い方だけでなく、注意すべきポイントについても学べるので、従業員の理解や活用スキルの向上につながっていると思います。
上城さま:
私の部署は他部署との会議が多いのですが、最近は議論が行き詰まったときに、私ではなく他の従業員から「ナレフルチャットを使ってみたらどうですか?」という声が上がるようになりました。
以前は生成AIを使う発想自体がなかった人も多かったのですが、今では「まず生成AIを活用してみよう」という意識が少しずつ浸透してきていると感じています。そのきっかけとして、ナレフルチャットが大きな役割を果たしていると思います。
■今後の展望
──貴社のビジョンの中で、生成AIを活用して実現したいことはありますか?
上城さま:
私たちが拠点を置く枕崎市は、人口減少が進んでいる地域でもあります。
一方で、お客様のニーズはますます多様化しており、対応しなければならない業務は増え続けています。そうした環境の中で、人手不足という課題を補う手段の一つとして生成AIに大きな可能性を感じています。
将来的には、特別なツールとしてではなく、社員一人ひとりが当たり前のように生成AIを活用しながら業務を進められる環境をつくっていきたいと考えています。
安田氏:
生成AIは、一部の社員だけが使うものではなく、全社的に活用してこそ大きな効果を発揮するものだと考えています。
実際に活用が進むにつれて、業務効率化や情報整理、資料作成などさまざまな場面で効果を実感しています。今後はさらに活用の幅を広げながら、社員一人ひとりが生成AIを使いこなし、より生産性の高い組織を目指していきたいと思っています。
──最後に、生成AIを活用する重要性について感じていることや、生成AI導入を検討している企業へ向けて、アドバイスやメッセージがあればお願いします
安田さま:
今後はますます人材確保が難しくなる時代だと感じています。
特に地方企業では、人手不足への対応が大きな課題になっています。
そのような中で、生成AIは業務効率化や生産性向上を支える有効な手段だと思います。実際に弊社でも、資料作成や情報整理などさまざまな業務で活用が進み、業務時間の短縮や働き方の改善につながっています。
生成AIは万能ではありませんが、人手不足を補うための大きな力になると感じています。だからこそ、特に地方の中小企業こそ積極的に活用していく価値があるのではないでしょうか。
上城さま:
生成AIの魅力は、単なる業務効率化だけではないと思っています。
ナレフルチャットを活用していると、自分たちだけでは思いつかなかった視点やアイデアを得られることがあります。
私自身、生成AIを一緒に考えてくれるパートナーのような存在として活用しています。
人にしかできないことと、生成AIが得意なことを組み合わせることで、新しい価値やアイデアを生み出せる可能性があります。まずは実際に使ってみて、自社に合った活用方法を見つけていくことが大切だと思います。




