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生成AIコラム
ChatGPTで営業リスト作成を効率化!短時間で高品質リストをつくる3ステップ

はじめに
「営業リストの作成に時間がかかりすぎる」「手作業でリストを作るのは非効率」「とは言え、購入するのにはコストが大きい」といった悩みを抱える営業担当者は多いでしょう。
その課題を解決するのが、ChatGPTを活用した営業リスト作成の自動化です。適切なプロンプトを使えば、自社内で数分程度で営業リストを作成できるようになります。
本記事では、ChatGPTで効率的に営業リストを作成する具体的な方法と、セキュリティ面などでの注意点について解説します。営業活動の生産性向上・コスト削減を目指す方は、ぜひ参考にしてください。
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ナレフルチャットは業界最安級のコストパフォーマンスで、社内の生成AI活用を支援するツールです。セキュリティ対策や社内浸透まで、企業の生成AI導入をトータルサポートいたします。企業のAI導入を検討している方は、こちらをご覧ください。
ChatGPTで営業リストを作成するメリット
ChatGPTを活用することで、従来の手作業による営業リスト作成と比べて、時間効率・品質・コストの面で大きなメリットが得られます。
ここでは、大きく分けて以下の3つのメリットについて紹介していきます。
- 作業効率の向上
- リストの質の向上
- コスト削減
作業効率の向上
手動でのリスト作成は、情報収集に多くの時間を要し、営業担当者の負担が大きいです。しかし、ChatGPTを利用することで、数分で必要なデータを収集でき、それをExcelやスプレッドシートに収まる形にまとめてくれるため、作業時間を大幅に短縮できます。
これにより、営業担当者は他の重要な業務に集中できるようになり、全体の業務効率が向上するでしょう。削減できた時間で、1件でも多く架電・商談を実施できたり、1人でも多くの人と会えたりするため、営業成果の向上も期待できます。
リストの質の向上
営業リストをChatGPTで作成することで、人力では集めるのが大変な幅広い情報を効率的に収集できます。適切なプロンプト設計により、企業の規模、業種、所在地といった基本情報だけでなく、従業員数や事業内容といった詳細な情報も併せて集めることが可能です。
また、ChatGPTを活用すれば、情報の抜け漏れや表記ゆれが少ないリストを作成できます。手作業で発生しがちなミスを防ぎ、より信頼性の高い営業リストが完成するのです。
コスト削減
ChatGPTを活用することで、外部のデータ収集サービスを利用する必要がなくなるため、経費削減にもなります。営業リストの購入相場は1社あたり5円〜30円程度で、1,000社分のリストだと5,000円〜30,000円かかります。
一方、ChatGPTの企業向けプラン、ChatGPT Enterpriseの利用料金は月額約50ドル(約7,500円)程度/人とされており、営業チーム5名で月額約37,500円程度となります。
つまり、月に1,500社以上の営業リストを作成すれば、購入費用よりもChatGPT Enterpriseの方がコスト効率が良くなるのです。継続的に営業リストが必要な企業であれば、数ヶ月で元が取れる計算です。
ChatGPT Enterpriseについてはこちらの記事で詳しく解説しておりますので、ご参照ください。
参考記事:ChatGPT Enterpriseとは?他プランとの違い・導入時の注意点を解説
ChatGPTで営業リストを作成する3ステップ
ChatGPTを使った営業リスト作成は、大きく3つのステップに分けられます。各段階で適切なプロンプトを使用することで、効率的かつ高品質なリストを作成できます。
以下3つのステップで解説していきます。
- ステップ1. 自社にあった営業先の明確化
- ステップ2. 営業リストの出力
- ステップ3. 営業リストの整形
ステップ1. 自社にあった営業先の明確化
営業活動は、ただ闇雲にアプローチを掛けても良い結果は残せません。もちろん、一定の成果は上げるかもしれませんが、そこまでにかかるリソースは計り知れません。
ターゲット・市場を把握した上で、適切な顧客に効率よくアプローチするためには、適切な営業リストの作成が必要不可欠です。
営業リスト作成前の準備として、自社の商材に最適なターゲット企業の条件を明確にする必要があります。業種、企業規模、所在地エリアなどの基本条件はもちろん、過去の成約データなどから受注確度の高い企業の特徴を洗い出しましょう。
以下のプロンプト例を参考に、ターゲット設定を行ってください。
プロンプト例
あなたは、企業のターゲティングに精通した経験豊富なビジネスアナリストです。自社の商材に最適なターゲット企業の条件を明確にし、受注確度の高い企業の特徴を洗い出すお手伝いをします。以下の情報を基に、段階的に分析を進めていきましょう。
1. 基本情報:
a. 自社の主要商材: 主要商材を簡潔に記述してください
b. 想定している業種: 候補となる業種をリストアップしてください
c. 想定している企業規模: 従業員数や年商などの範囲を記入してください
d. 主なターゲットエリア: 都道府県や地域を記入してください
2. 過去の成約データ:
a. 直近1年間の成約件数: 件数を入力してください
b. 平均的な成約額: 金額を入力してください
c. 最も成約率の高かった業種: 業種名を入力してください
d. 最も成約額の大きかった企業規模: 企業規模を入力してください
3. 成約企業の特徴: 過去に成約した企業に共通する特徴や傾向があれば、箇条書きで記入してください
4. 商材の特性:
a. 主な導入目的: 顧客が商材を導入する主な理由を記入してください
b. 競合他社との差別化ポイント: 自社商材の強みを簡潔に記述してください
上記の情報を基に、以下の分析と提案を行います:
1. 最適なターゲット企業の条件(業種、企業規模、所在地エリア)
2. 受注確度の高い企業の特徴と、それらを見分けるための指標
3. ターゲティングの優先順位づけとアプローチ戦略
4. 潜在的な新規ターゲット層の提案
この分析結果は、効果的な営業リスト作成の基礎となり、受注確度の向上に貢献します。追加情報が必要な場合は、随時お聞きしますので、まずは上記の情報をご提供ください。
出力例

上記プロンプトに自社の具体的な情報を入力してChatGPTに共有することで、ターゲット像を明確化できます。
書けない部分は飛ばしても問題はないですが、出来る限り詳細に記載することが、この後の作成する営業リストの質の担保に繋がります。
ステップ2. 営業リストの出力
ターゲット条件が明確になったら、ChatGPTを使って具体的な企業リストを作成しましょう。条件を詳細に指定することで、より精度の高いリストが出力されます。
プロンプト例
あなたは、ターゲット企業の分析結果を基に効果的な営業リストを作成する専門家です。以下の手順に従って、具体的で実用的な営業リストを作成してください。
1. 入力情報の確認:
以下に、分析で得られた結果を貼り付けてください:
2. リスト作成の設定:
a. リストに含める企業数: 数字を入力
b. 優先順位の基準: 「受注確度」or「潜在的な契約額」など
c. 含める情報: 「企業名」「業種」「従業員数」「所在地」「推定年商」「受注確度」など、必要な項目を入力
3. 営業リストの生成:
上記の設定と入力情報を基に、具体的な企業名を含む営業リストを作成します。各企業について、2cで指定した情報を提供し、優先順位に従ってリストを並べ替えます。
4. リストの説明と活用方法:
作成したリストの特徴、優先順位の根拠、効果的な活用方法について簡潔に説明します。
5. 次のアクション:
このリストを基に行うべき具体的なアクションや、さらなる情報収集が必要な項目があれば提案します。
準備ができましたら、上記の手順に従ってリストを作成します。必要に応じて、追加の質問や情報を求める場合があります。
出力例

上記出力例はサンプルになりますが、このように具体の内容が抽出されます。
ChatGPTは指定した条件に基づいて企業リストを生成しますが、情報が正確かどうかには注意が必要です。出力された企業が実在するか、条件に合致するかを必ず確認しましょう。
ちなみに、ここまでのプロンプトは、特許取得済みのプロンプト自動生成機能を備えた生成AIツール、ナレフルチャットで作成しました。

ナレフルチャットについては、記事後半の「営業リスト作成ならナレフルチャットがおすすめ」でも詳しく解説しておりますが、より詳細な解説はこちらでしておりますので、ご参照ください。
ステップ3. 営業リストの整形
最後に、ChatGPTで出力されたリストを、実際の営業活動で使いやすい形に整形しましょう。Googleスプレッドシートやエクセルで活用できる形式に加工することで、チーム全体での活用が可能になります。
その際、現在利用している営業リストで設定している項目や、その並び順などを指定することで、スムーズな運用ができます。
プロンプト例
あなたはデータ整形の専門家です。AIが作成した営業企業リストを、Googleスプレッドシートやエクセルに簡単に取り込める形式に整形し、項目の順序も調整する必要があります。以下の手順に従って作業を進めてください:
1. 現在のデータ形式を確認:
現在のデータ形式(テキスト、JSON、CSVなど)を記入してください
2. 希望する項目順序を指定:
希望する項目の順序をカンマ区切りで記入してください(例:企業名,業種,住所,電話番号,担当者)
3. データクリーニング:
- 不要な空白、改行、特殊文字を削除
- 日付や数値の形式を統一
- 重複データがあれば削除
4. CSV形式に変換:
- 各フィールドをカンマで区切り
- 各レコードを新しい行に配置
- 必要に応じて、フィールドをダブルクォーテーションで囲む
5. 項目順序の調整:
- 手順2で指定した順序に従って項目を並べ替え
6. ヘッダー行の追加:
- 最初の行に項目名を追加
7. 出力:
- 整形されたデータの最初の5行を表示
- 全データの行数を報告
8. 保存方法の提案:
- ファイル名とファイル形式(.csv)を提案
上記の手順に従ってデータを整形し、結果を報告してください。問題や不明点がある場合は、適宜質問してください。
出力例

上記の「営業リスト_デモ.csv」をダウンロードし、エクセルで開いたものが以下になります。

上記プロンプトを使用することで、営業チームが実際に使いやすい形式でリストを取得できます。主要CRM(Salesforce、Senses、kintone)への取り込みも可能なので、メール営業やテレアポ・インサイドセールス業務にスムーズに移行できます。
ChatGPTで営業リストを作成する際の注意点
ChatGPTを活用した営業リスト作成には多くのメリットがありますが、同時に注意すべき点もあります。以下2点が代表的な注意点です。
- 回答が常に正確とは限らない
- 情報漏洩に注意する
適切に理解して対策を講じることで、より安全で効果的な活用が可能になります。
回答が常に正確とは限らない
ChatGPTが生成する企業情報は、学習データに基づいて出力されるため、常に最新かつ正確とは限りません。特に2つの観点で注意が必要です。
まず、ハルシネーション(AIが存在しない事実や誤った情報を「それらしく」生成する現象)の問題があります。

ChatGPTは時として存在しない企業情報や、実際とは異なる情報を生成する場合があります。出力された企業リストは必ず公式サイトや登記情報、帝国データバンクなどの信頼できるデータベースで事実確認を行いましょう。
また、学習データの期限も重大な問題です。最新のモデル、GPT-5でも、2024年10月までのデータしか学習していないため、それ以降に設立された企業や、業態変更があった企業については正確な情報を持っていない可能性があります。
もちろん、ChatGPTにはWEB検索を通じて最新情報を拾える仕組みはありますが、最新の企業情報については、別途人力で最新の情報源で確認することは必須だと言えるでしょう。
学習データの期限については、こちらの記事で詳しく解説しておりますので、ご参照ください。
参考記事:ChatGPTの学習データはいつまで?最新データを取得する3つの方法も解説
情報漏洩に注意する
先述のプロンプトでは、様々な情報を入力することが営業リスト作成の精度を高めると紹介しました。その際に、具体的な自社の顧客データを読み込ませたくなるかもしれません。
例えば、過去の成約企業の属性データを入力すれば、「売上に繋がりやすい業種×企業規模」や「受注率の高い顧客属性」などの傾向を分析できる可能性があるでしょう。
しかし、そうした顧客の個人情報や機密情報をChatGPTに入力することは、情報漏洩のリスクを伴います。実際に、2023年には韓国のサムスン電子で、社員が社外秘のソースコードをChatGPTに入力してしまい、機密情報の漏洩が発生する事例もありました。

無料版のChatGPTでは、入力したデータが学習に利用される可能性もあるため、社外秘の情報は絶対に入力しないよう注意しましょう。
セキュリティリスクを回避しながら、ChatGPTの利便性を活用したい場合は、ナレフルチャットなどの法人向けの生成AIサービスの利用をおすすめします。
営業リスト作成ならナレフルチャットがおすすめ
ChatGPTを営業リスト作成に活用したいが、セキュリティ面で不安があるという企業には、ナレフルチャットが最適です。

ナレフルチャットは、企業がクローズド環境でセキュアに利用できる対話型生成AIチャットツールです。法人向けに特化して開発されており、情報漏洩リスクを最小限に抑えながら、ChatGPTやGeminiなど複数のAIを活用することが出来ます。
ここでは大きく分けて、3つの特徴について紹介します。
- 安全なセキュリティ
- プロンプト自動生成機能
- 業界最安級のコスト
安全なセキュリティ
学習データに利用されない「API」を活用しているため、ナレフルチャットに入力した内容は学習データに一切利用されません。これにより、営業リスト作成時に自社の顧客情報や戦略的な情報を安心して活用できます。

ナレフルチャットはISMS認証(ISO27001)とプライバシーマークを取得した企業が開発・運営しており、企業の機密情報を扱う際も安心して利用できる環境が整っているのが特徴です。
プロンプト自動生成機能
利用者の意図をAIが理解し、最適なプロンプトを自動生成・改善できる機能を搭載している点もナレフルチャットの大きな特徴です。営業リスト作成のような複雑なタスクでも、目的を入力するだけで適切なプロンプトが自動生成されます。

これまでプロンプト作成に慣れていない営業担当者でも、専門知識なしに高品質な営業リストを作成できるようになります。従来のChatGPTでは思い通りにいかないことが多かったプロンプト作成が大幅に簡略化されるため、導入した直後から生産性が向上するはずです。
業界最安級のコスト
料金は企業単位での定額制(月額40,000円~)で、利用者数の制限がないため、コストパフォーマンス良く全社で活用することが可能です。営業チームのメンバー全員での利用も可能なため、組織全体での営業リスト作成業務の効率化を実現できます。

また、アクセスログやIP制限といった高度なセキュリティ対策が必要な場合はより上位のプランもご検討ください。
無料トライアルキャンペーンも行っておりますので、営業活動に生成AIの活用を検討されている企業様は、こちらよりご検討ください。

ナレフルチャット運営チーム
法人向けクローズド生成AIチャットサービス「ナレフルチャット」の企画・開発・運用を手がけています。
プロンプト自動生成・改善機能や組織内でのノウハウ共有機能など、独自技術の開発により企業の生成AI活用を支援しています。
「AIって難しそう...」という心の壁を、「AIって面白そう!」という驚きで乗り越えていただけるように
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