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生成AIコラム
うさぎでもわかる!ChatGPTプロンプトでプログラミングを10倍効率化する実践ガイド

目次:
この記事で学べること
AIプログラミングを劇的に効率化するための実践テクニックを学べます!
特に、以下の3つについて詳しく説明をするうさよ🐰
- 効果的なプロンプト技術 で高品質なコードを引き出すコツ
- 最新ツール活用法 でCursor、Claude Codeなどの使い分け
- 品質管理の方法 でAI生成コードを安全に本番投入するテクニック
はじめに – AIプログラミングの新時代
なぜこんなに効果があるの?
2025年現在、プログラミングの世界は大きな転換点を迎えています。AIアシスタントなしでコードを書くことは、もはや「昔のやり方」になりつつあるんです。
実際にうさぎが体験した効率化の例をご紹介しますね🐰
Before(AI活用前)
- 単純なAPIクライアント作成 → 2-3時間
- テストコード作成 → 1-2時間
- エラーハンドリング追加 → 30分-1時間
After(AI活用後)
- 単純なAPIクライアント作成 → 15-30分
- テストコード作成 → 10-20分
- エラーハンドリング追加 → 5-10分
特に、反復的なタスクや「これまでにも書いたことがあるようなコード」では、本当に10倍速くなることもあるんです。うさぎも最初は半信半疑でしたが、今では手放せません!
AIがもたらす開発スタイルの変化
「なんとなく動くコード」から「本番レベル品質」へ
- 初期段階では「Vibe Coding」と呼ばれる、なんとなく動くコードの生成が主でした
- 現在では本番レベルの品質を実現できるようになっています
- 近い将来にはアーキテクチャ設計まで支援してくれる予定です
ChatGPTのプログラミング向け!プロンプト技術の基本
プロンプトエンジニアリングの重要性
→ AIから高品質なコードを引き出すために、「どう尋ねるか」を工夫する技術のことうさよ~🐰
AIモデルは「言葉の統計的パターン」を学習しているため、どう尋ねるかによって回答の品質が劇的に変わります。
良いプロンプトの違いを見てみましょう
❌ 悪いプロンプト例
Pythonでファイルを読み込む関数を作って
⭕ 良いプロンプト例
Python 3.9以上で動作する、CSVファイルを安全に読み込む関数を作成してください。
要件:
- ファイルが存在しない場合の例外処理
- エンコーディングエラーのハンドリング(UTF-8、Shift_JIS対応)
- メモリ効率を考慮した大きなファイルの処理
- 型ヒント付き
- docstring付き
- 基本的なユニットテストも含める
戻り値:pandas.DataFrameまたはカスタム例外
この違い、わかりますか?🐰 良いプロンプトは「何を」「どのように」「どんな条件で」が明確に指定されているんです。実はこれ、部下に仕事を振るときと同じなんですよね。5W1Hを意識すると、AIからも人からも良い結果が返ってきます!
基本的なプロンプト構造
効果的なプロンプトは、以下の4つの要素で構成されます。
1. 明確な指示の書き方
タスク分解とステップ化
→ 複雑な処理を順序立てて整理することで、AIが理解しやすくなるうさよ🐰
以下の手順で実装してください:
1. 入力バリデーション(型チェック、範囲チェック)
2. メインロジックの実装
3. エラーハンドリング
4. ログ出力
5. テストケースの作成
2. コンテキストの提供方法
静的コンテキスト vs 動的コンテキスト
→ 静的は事前に決まった情報、動的は外部から取得する情報のことうさ🐰
従来は「静的コンテキスト」が主流でしたが、2025年現在は「動的コンテキスト」が注目されています。
静的コンテキストの例
プロジェクト構成:
- FastAPI + SQLAlchemy + PostgreSQL
- Python 3.11
- 既存のUserモデルには id, email, created_at フィールドがある
上記の前提で、新しいPostモデルを作成してください。
動的コンテキストの例 ⇒MCPプロトコル活用(AIが外部の情報源にアクセスするための標準的な仕組み)
現在のプロジェクトのコードベースを参照して、
既存のモデル設計パターンに合わせたPostモデルを作成してください。
使用ツール:context7(最新のSQLAlchemyドキュメント取得)
プログラミング特有のプロンプト要素
言語の明示
バージョン指定の重要性
Python 3.11以上で動作する、async/awaitを使用した
非同期HTTPクライアントを作成してください。
フレームワーク・ライブラリの指定
FastAPI 0.45.0以上、Pydantic 1.2.0を使用して、
バリデーション付きのREST APIエンドポイントを作成してください。
要件の具体化
パフォーマンス要件
想定:毎秒1000リクエスト処理、レスポンス時間100ms以下
メモリ使用量:最大512MB
セキュリティ要件
セキュリティ考慮事項:
- SQLインジェクション対策
- XSS対策
- 入力値の厳密なバリデーション
- 機密情報のログ出力防止
互換性要件
対応環境:
- Linux(Ubuntu 20.04以上)
- Python 3.9-3.11
- PostgreSQL 13以上
エラー処理の指定
例外処理パターン
エラーハンドリング要件:
- ネットワークエラー(タイムアウト、接続失敗)
- データベースエラー(接続失敗、制約違反)
- バリデーションエラー(型不正、範囲外)
- 各エラーに適切なHTTPステータスコードを設定
ログ出力の考慮
ログ要件:
- 構造化ログ(JSON形式)
- ログレベルの適切な設定
- 機密情報のマスキング
- 運用監視に必要な情報の出力
下記の記事では、その他にもプログラミングのコツを色々と解説しています。参考にしてみてください!
参考記事:うさぎでもわかる ChatGPTで今すぐ使えるビジネスプロンプト集
いざ実践!効果的なプロンプトパターン5選
さあ、ここからが本番です!🐰 実際の開発現場で使える、厳選した5つのプロンプトパターンをご紹介します。
1. 関数・メソッド生成プロンプト
テンプレート例とカスタマイズ方法
【タスク】{言語}で{機能説明}を実装する関数を作成
【要件】
- 言語・バージョン:{具体的なバージョン}
- 引数:{型と説明}
- 戻り値:{型と説明}
- エラーハンドリング:{想定される例外}
- パフォーマンス:{制約があれば記載}
【出力形式】
1. 型ヒント付きの関数定義
2. docstring(Googleスタイル)
3. 基本的な使用例
4. エッジケースを含むテスト
実践例
【タスク】Pythonで画像リサイズ機能を実装する関数を作成
【要件】
- 言語・バージョン:Python 3.9以上、Pillow 9.0以上
- 引数:画像パス(str)、目標サイズ(tuple)、品質保持フラグ(bool)
- 戻り値:処理済み画像データ(PIL.Image)
- エラーハンドリング:ファイル不存在、不正な画像形式、メモリ不足
- パフォーマンス:10MB以下の画像で1秒以内に処理完了
【出力形式】
1. 型ヒント付きの関数定義
2. docstring(Googleスタイル)
3. 基本的な使用例
4. エッジケースを含むテスト
2. クラス設計とアーキテクチャプロンプト
設計パターンの適用指示
【タスク】{デザインパターン名}を適用した{クラス機能}の実装
【設計要件】
- 適用パターン:{具体的なパターン名と理由}
- 拡張性:{将来の機能追加予定}
- 依存関係:{注入すべき依存性}
- インターフェース:{公開すべきメソッド}
【アーキテクチャ制約】
- 単一責任原則の遵守
- 開放閉鎖原則の考慮
- 依存性逆転の原則
【実装内容】
1. インターフェース定義
2. 具象クラス実装
3. ファクトリまたはビルダー(必要に応じて)
4. 使用例とテスト
実践例
【タスク】Strategyパターンを適用した決済処理システムの実装
【設計要件】
- 適用パターン:Strategy(決済方法の動的切り替えのため)
- 拡張性:新しい決済方法(Apple Pay、仮想通貨等)の追加予定
- 依存関係:ログ出力、設定管理、外部API通信
- インターフェース:process_payment、validate_payment、get_fee
【アーキテクチャ制約】
- 単一責任原則の遵守(各決済方法は独立)
- 開放閉鎖原則の考慮(新決済方法追加時の既存コード影響なし)
- 依存性逆転の原則(具象クラスではなく抽象に依存)
【実装内容】
1. PaymentStrategy インターフェース定義
2. CreditCard、PayPal、BankTransfer の具象クラス
3. PaymentProcessor ファクトリクラス
4. 使用例とユニットテスト
3. API統合・呼び出しプロンプト
RESTful APIの効率的な実装
【タスク】{API名}との統合クライアント実装
【API仕様】
- エンドポイント:{ベースURL}
- 認証方式:{OAuth/API Key/JWT等}
- レート制限:{制限値}
- 対象エンドポイント:{具体的なエンドポイント一覧}
【技術要件】
- HTTP クライアント:{ライブラリ指定}
- 非同期処理:{必要に応じて}
- リトライ戦略:{指数バックオフ等}
- タイムアウト設定:{具体的な値}
【実装要素】
1. クライアントクラス
2. 認証ハンドラー
3. エラーハンドリング(HTTP status別)
4. レスポンスモデル(Pydantic等)
5. 統合テスト用のモック
実践例
【タスク】GitHub APIとの統合クライアント実装
【API仕様】
- エンドポイント:https://api.github.com
- 認証方式:Personal Access Token (Bearer Token)
- レート制限:認証済みユーザー 5000req/hour
- 対象エンドポイント:/user/repos、/repos/{owner}/{repo}、/repos/{owner}/{repo}/issues
【技術要件】
- HTTP クライアント:Python requests + aiohttp(非同期対応)
- 非同期処理:async/await パターン
- リトライ戦略:指数バックオフ(最大3回)
- タイムアウト設定:接続タイムアウト10秒、読み込みタイムアウト30秒
【実装要素】
1. GitHubApiClient クラス
2. TokenAuth 認証ハンドラー
3. エラーハンドリング(401, 403, 404, 422, 500番台)
4. Repository, Issue の Pydantic モデル
5. pytest + respx を使った統合テスト用モック
4. データ処理・変換プロンプト
大量データ処理の最適化
【タスク】{データソース}から{データ変換内容}の実装
【データ仕様】
- 入力形式:{CSV/JSON/XML/DB等}
- データ量:{レコード数、ファイルサイズ}
- 処理頻度:{リアルタイム/バッチ等}
- 出力形式:{形式と保存先}
【パフォーマンス要件】
- 処理時間:{制限時間}
- メモリ使用量:{制限値}
- 並行処理:{スレッド/プロセス数}
【品質要件】
1. データバリデーション(型、範囲、フォーマット)
2. 重複データの処理方針
3. エラーデータのログ出力
4. 処理進捗の可視化
5. ロールバック機能(必要に応じて)
実践例
【タスク】ECサイト売上データから月次売上レポートの実装
【データ仕様】
- 入力形式:PostgreSQLのorders、order_items、products テーブル
- データ量:月間50万件の注文データ(約2GBのメモリ使用量想定)
- 処理頻度:月次バッチ処理(毎月1日AM2:00実行)
- 出力形式:JSON + CSVファイル(AWS S3への保存)
【パフォーマンス要件】
- 処理時間:30分以内で完了
- メモリ使用量:最大4GB
- 並行処理:4プロセス(商品カテゴリ別並列処理)
【品質要件】
1. データバリデーション(注文金額の妥当性、日付範囲チェック)
2. 重複データの処理方針(order_id重複時は最新データを採用)
3. エラーデータのログ出力(処理失敗件数とエラー内容の記録)
4. 処理進捗の可視化(プログレスバーとSlack通知)
5. ロールバック機能(処理失敗時の一時テーブル削除)
5. テスト・デバッグ支援プロンプト
テスト駆動開発対応のテストコード生成
【タスク】{対象クラス/関数}の包括的テストスイート作成
【テスト要件】
- テストフレームワーク:{pytest/unittest等}
- カバレッジ目標:{数値}%以上
- テスト種別:{単体/統合/E2E}
- モック対象:{外部依存性}
【テストケース設計】
1. 正常系テスト(Happy Path)
2. 異常系テスト(エラーケース)
3. 境界値テスト(Edge Cases)
4. パフォーマンステスト(必要に応じて)
【実装内容】
- テストクラス定義
- テストデータ作成(fixtures)
- モック・スタブ設定
- アサーション設計
- テスト実行とレポート確認
実践例
【タスク】ユーザー登録機能の包括的テストスイート作成
【テスト要件】
- テストフレームワーク:pytest
- カバレッジ目標:95%以上
- テスト種別:単体テスト(UserService クラス)
- モック対象:データベース、メール送信、外部認証API
【テストケース設計】
1. 正常系:有効なユーザー情報での登録成功
2. 異常系:無効なメール、重複ユーザー、DB接続エラー
3. 境界値:パスワード長、ユーザー名文字数制限
4. パフォーマンス:1000件同時登録処理時間
【実装内容】
- TestUserService クラス定義
- ユーザーデータ fixtures 作成
- database、email_service のモック設定
- 各テストケースのアサーション
- カバレッジレポート確認
うさぎの経験では、これらのプロンプトパターンを使うことで、「何回もやり直し」することがほとんどなくなりました!🐰
Cursorなど最新AIコーディングツール活用術
Cursor AIの特徴と強み
VS Codeベースの統合開発環境
→ マイクロソフトが作った人気のコードエディタをベースにしたツールのことうさ🐰
既存の拡張機能との互換性
CursorはVS Codeをフォークして作られているので、既存の拡張機能がそのまま使えます。GitLens、ESLint、Prettierなど、慣れ親しんだツールが全部そのまま!
Agent機能による自動コード生成
最近アップデートで追加された「Agent Planning」機能がすごいんです!
プロンプト例:「React + TypeScript でTodoアプリを作って」
↓ Cursor Agent の実行計画
1. プロジェクト構造の作成
2. 必要な依存関係のインストール
3. Todo型定義とインターフェース作成
4. コンポーネント設計(TodoList, TodoItem, AddTodo)
5. 状態管理の実装
6. スタイリング適用
7. テスト作成
一つの指示で、複数のファイルを同時に作成・編集できるのが本当に便利です🐰
その他注目ツール
Claude Code
ターミナルベースのAIコーディングアシスタント
コマンドラインから直接AIの力を借りられるツールです。「”Pythonで簡単なWebサーバーを作って”」のように自然言語で指示できます。HooksやSubagentなど開発に便利な機能がいち早く実装されているところも、注目の理由です。
Claude Codeについては、下記の記事でも詳しく説明しています。
参考記事:うさぎでもわかるClaude Codeのウェブ検索機能
Gemini CLI
Googleのオープンソースターミナル AI
豊富な無料利用枠(60req/min, 1000req/day)があるので、個人開発者には特におすすめです。うさぎも最初はこれで十分でした🐰
Kiro(AWS製)
「Spec-driven Development」による段階的開発支援
要件をSpecとして記述し、プロトタイプから本番品質のコードまで段階的に発展させてくれる新しいアプローチのツールです。
AI生成コードの品質を高める技術
よくある失敗パターンと対策
セキュリティ脆弱性の回避
→ セキュリティの穴のことで、悪意のある攻撃を受ける原因になる問題のことうさ🐰
学習データに含まれる脆弱性パターンの継承リスク
→ AIの学習データには過去の脆弱なコードも含まれるため、安全でないコードパターンを学習してしまう問題のことうさ🐰
具体例
❌ AI が生成しがちな危険なコード
def get_user(user_id):
query = f"SELECT * FROM users WHERE id = {user_id}"
return execute_query(query)
⭕ 修正版
def get_user(user_id: int) -> Optional[User]:
query = "SELECT * FROM users WHERE id = ?"
return execute_query(query, (user_id,))
対策方法
プロンプトでセキュリティ要件を明示することが重要です。
セキュリティ要件:
- SQLインジェクション対策必須(パラメータ化クエリ使用)
- XSS対策(出力エスケープ)
- 入力値バリデーション
パフォーマンス問題の予防
→ AIは動くコードは作れるが、速度や効率性を考慮した最適化されたコードを書くことが苦手な問題のことうさ🐰
具体例
❌ AI が生成しがちな非効率コード(O(n²))
def find_duplicates(items):
duplicates = []
for i in range(len(items)):
for j in range(i + 1, len(items)):
if items[i] == items[j] and items[i] not in duplicates:
duplicates.append(items[i])
return duplicates
⭕ 効率的な修正版(O(n))
def find_duplicates(items):
seen = set()
duplicates = set()
for item in items:
if item in seen:
duplicates.add(item)
else:
seen.add(item)
return list(duplicates)
対策方法
プロンプトでパフォーマンス要件を明示することが重要です。
パフォーマンス要件:
- 計算量を明示(O(n)以下で実装)
- メモリ使用量の制限(最大1GB)
- 想定データ量での処理時間(100万件で10秒以内)
- 適切なデータ構造の使用(set、dict等の高速検索)
- ボトルネックになりやすい処理の最適化
技術的負債の蓄積防止
→ AIは短期的に動くコードは作れるが、長期的な保守性や拡張性を考慮した設計が苦手な問題のことうさ🐰
具体例
❌ 動作するが意図が不明
def process_data(data):
return [x * 2 + 1 for x in data if x % 3 == 0 and x > 10]
⭕ 意図が明確な修正版
def extract_eligible_values_and_transform(numbers: List[int]) -> List\[int]:
"""
条件を満たす数値を抽出し、変換処理を適用します。
条件:
- 3で割り切れる
- 10より大きい
変換処理:値を2倍して1を加算
Args:
numbers: 処理対象の整数リスト
Returns:
変換後の値のリスト
"""
eligible_numbers = [
num for num in numbers
if num % 3 == 0 and num > 10
]
transformed_values = [
num * 2 + 1
for num in eligible_numbers
]
return transformed_values
対策方法
コード生成時に、必ずドキュメントも同時に生成させましょう。
プロンプト例:
関数の実装に加えて、以下も含めてください:
1. 詳細なdocstring(引数、戻り値、例外の説明)
2. 使用例
3. 設計判断の理由説明
4. パフォーマンス特性の説明
MCPの活用
MCP(Model Context Protocol)
→ AIが外部の情報源にアクセスするための標準的な仕組みのことうさよ🐰
Context7
20,000以上のライブラリドキュメントへのリアルタイムアクセス
※Context7を利用するには、お使いのコードエディタ(Cursor等)でMCPプロトコルの設定が必要です。設定方法については各エディタの公式ドキュメントをご確認ください。
プロンプト例:
「Context7を使って最新のFastAPI 0.104のバリデーション機能で
ユーザー登録APIを作成してください」
→ Context7が最新のFastAPIドキュメントを取得
→ 最新の書き方でコード生成
うさぎの経験では、MCPを使うようになってから「なんか微妙なコード」が劇的に減りました!🐰 特にContext7は本当におすすめです。
注意点とリスク管理
AI生成コードのリスク
セキュリティ面での注意点
入力検証の不備
→ AIは機能実現を優先して、悪意のある入力値や不正なデータをチェックする処理を忘れがちな問題のことうさ🐰
具体例
❌ AI が生成しがちな危険なコード
def upload_file(filename, data):
# ファイル名の検証なし
filepath = f"/uploads/{filename}"
with open(filepath, "wb") as f:
f.write(data)
return filepath
⭕ セキュアな修正版
def upload_file(filename: str, data: bytes) -> str:
# ファイル名の厳密な検証
if not re.match(r'^[a-zA-Z0-9._-]+$', filename):
raise ValueError("Invalid filename format")
# パストラバーサル攻撃防止
safe_filename = os.path.basename(filename)
# 以下、安全な処理...
対策方法
プロンプトで入力検証要件を詳細に指定することが重要です。
入力検証要件:
- データ型の厳密なチェック(int、str、email形式等)
- 値の範囲制限(最小値・最大値、文字数制限)
- 特殊文字のエスケープ処理
- ファイルアップロード時の拡張子・サイズ制限
- パストラバーサル攻撃対策(ファイルパス正規化)
- 各入力に対する適切なエラーメッセージ
過度な依存の危険性
「AI依存症」による技術力低下
→ AIに頼りすぎて、自分で考える力が衰えてしまう状態のことうさ🐰
AIに頼りすぎると、自分で考える力が衰える危険があります。
症状例
- 簡単なコードでもAIに頼る
- エラーメッセージを読まずにAIに丸投げ
- アルゴリズムの仕組みを理解しない
対策
- 定期的な「AIなし日」の設定
- 基礎的な問題は自力で解く習慣
- 生成されたコードの詳細を必ず理解する
開発者スキルの維持
AIツールとの適切な付き合い方
AIはあくまで「アシスタント」として活用し、最終的な判断は人間が行うことが重要です。
下記のように、適切な使い分けを心掛けましょう。
- 定型的なコード生成 → AI に任せる
- ビジネスロジック設計 → 人間が主導
- アーキテクチャ決定 → 人間が判断
- コードレビュー → 人間が最終確認
うさぎの経験では、AIを「賢いプログラミングパートナー」として扱うのが一番良い関係性だと思います🐰 頼りすぎず、頼らなすぎず、適切な距離感を保ちましょう!
まとめ – AIと共に成長する開発者になるために
重要ポイントの振り返り
効果的なプロンプトの5つの要素
- 明確なタスク定義 – 何を作りたいかを具体的に定義
- 技術的制約の明示 – 言語・バージョン・フレームワーク
- 品質要件の指定 – セキュリティ・パフォーマンス・保守性
- 出力形式の指定 – コード・テスト・ドキュメント
- エラーハンドリング要件 – 想定される例外と対処法
今日から始められること
Step 1: プロンプトテンプレートの作成
記事で紹介した5つのパターンを参考に、自分用のテンプレート集を作ってみましょう。
Step 2: 無料ツールでの実験開始
まずはGemini CLIなどの無料ツールで感覚を掴んでみてください。
Step 3: 品質チェック習慣の確立
AI生成コードには必ず品質チェックを行う習慣をつけましょう。
最後にうさぎから一言🐰
ここまで長い記事を読んでくださって、ありがとうございました!
AIプログラミングは確実に開発者の働き方を変えています。でも、大切なのは「AIに仕事を奪われる」と怖がることではなく、「AIと一緒により良いものを作る」ことだと思うんです。
うさぎの経験では、AIを使うようになってから下記を強く実感しています!
- より創造的な時間が増えた(単純作業をAIが担当)
- 新しい技術に挑戦しやすくなった(学習コストが下がった)
- コードの品質が向上した(ベストプラクティスを自然に学習)
一方で、基礎的なプログラミングスキルや問題解決能力の重要性は変わりません。むしろ、AIの回答を適切に評価・改善するために、より高いスキルが求められるようになったとも言えます。
最後のアドバイス
- 小さく始めて、継続的に改善
- 生成AIを恐れず、でも盲信もしない
- 人とのコミュニケーションを大切に
- 基礎スキルの向上を怠らない
みなさんがAIと共に成長し、素晴らしいソフトウェアを作り続けることを願っています!
あなたも生成AIの活用、始めてみませんか?
生成AIを使った業務効率化を、今すぐ始めるなら
「初月基本料0円」「ユーザ数無制限」のナレフルチャット!
生成AIの利用方法を学べる「公式動画」や、「プロンプトの自動生成機能」を使えば
知識ゼロの状態からでも、スムーズに生成AIの活用を始められます。

taku_sid
https://x.com/taku_sid
AIエージェントマネジメント事務所「r488it」を創立し、うさぎエージェントをはじめとする新世代のタレントマネジメント事業を展開。AI技術とクリエイティブ表現の新たな可能性を探求しながら、次世代のエンターテインメント産業の構築に取り組んでいます。
ブログでは一つのテーマから多角的な視点を展開し、読者に新しい発見と気づきを提供するアプローチで、テックブログやコンテンツ制作に取り組んでいます。「知りたい」という人間の本能的な衝動を大切にし、技術の進歩を身近で親しみやすいものとして伝えることをミッションとしています。