Use Case
導入事例
コストを抑えて始めた全社活用|チュチュアンナが進める部署主体の生成AI活用

株式会社チュチュアンナ
フィードバック作成が30分に短縮|データ作成業務の作業時間短縮|総務エージェントに月約150件のアクセス
・個人利用が中心で、コストや情報管理への懸念から全社活用が進んでいなかった。
・ユーザー数無制限で全社に提供でき、低コストで主要なAIモデルを利用できるため。
・店舗のフィードバック作成や問い合わせ対応を効率化し、業務時間と対応負担を削減した。
・社内データの蓄積と共有を進め、回答精度の向上と全社活用の拡大を目指す。
【導入事例】株式会社チュチュアンナ
株式会社チュチュアンナは、ソックス・インナーウェアの小売業として、直営店舗・EC・卸と幅広いチャネルで事業を展開する企業です。
コスト面での課題から全社的な生成AI活用が難しい状況の中、ナレフルチャットを導入。本社スタッフ約250〜300名への展開を経て、週あたり約40時間の工数削減をはじめ、各部署での業務効率化が進んでいます。
今回は、管理部総務グループの山口さまと、情報システム部の佐橋さまに、導入の背景やその効果、今後の展望について伺いました。
■導入企業と生成AIの利用状況
── はじめに貴社の事業内容について簡単に教えてください。また、主な担当業務について教えてください。
佐橋さま:
弊社は、ソックス・インナーウェアの小売業として、直営の店舗とEC、卸で幅広く展開しています。
私の担当業務は情報システム部で、全社のシステム保守や導入支援、機器に関するヘルプデスク業務などを行っています。直近ではAIが話題になっていることもあり、情報システム部として全社へどのような形で導入していくかをプロジェクト形式で進めています。
山口さま:
私は現在、管理部総務グループに所属しています。メインの業務は給与計算や労務関係ですが、それ以外にも全社の取り組みとして佐橋と一緒に生成AIの活用推進を行ったり、本社の運用改善をしたりと、幅広い業務に携わっています。
── ナレフルチャット導入前、生成AIの業務活用は行っていましたか?また、その際の課題やお悩みを教えてください。
佐橋さま:
導入前から私自身は個人的に活用していました。全社として見ると、活用している方は一部いたと思いますが、部署単位で取り組む形にはなっていませんでした。
個人的には、情報システム部に寄せられるパソコンやiPad、携帯電話などに関する問い合わせに対して、これまではGoogleで調べることが多かったのですが、まずは生成AIに聞いてみることを習慣にしました。他には、伝えたい内容を簡易的な文章をビジネス文書に書き換えたり、Excelのマクロを作成したりする際に活用していました。マクロを一から作ると1~2日かかりますが、生成AIに大枠を作成してもらい、トライアンドエラーを繰り返すことで80点ほどのものを素早く作成できました。
課題としては、ChatGPTなどが普及し始めた時期に、1人あたり月3,000円ほどのコストがかかることが障壁になっていました。弊社は費用対効果を重視する方針のため、全員に一斉に有償アカウントを配布することが難しく、かといって無料ツールでは会社の情報を入力することへの懸念があり、全社での活用推進が難しい状況でした。
山口さま:
興味のある人が個人で使っている状態で、部署間での連携ができていないことも課題でした。また、ハルシネーションなどが発生した際にも個人単位での対応になってしまい、解決が難しかった点も悩みの一つでした。
■ナレフルチャット導入の背景
── ナレフルチャットを知ったきっかけと、数ある生成AIツールの中からナレフルチャットを選んだ理由や決め手を教えてください。
佐橋さま:
きっかけは株式会社ハイパー(ナレフルチャット販売代理店)からのご紹介です。生成AI関連の提案はお断りすることが多かったのですが、たまたまオンラインで商談してみることになりました。
ナレフルチャットを選んだ理由は、ユーザー数が無制限で、クレジットの利用制限はあるものの、「まずは使ってみる」というアプローチが弊社の文化にマッチしていた点です。コストを抑えながら全員に提供できること、そして主要なAIモデルが使える点も魅力でした。
投資判断にあたっては費用対効果の説明が求められるため、他社と比較して最もコストが低かったことは、上層部への提案においても大きな決め手になりました。小さく始めて大きく広げていけたことは、弊社にとってよかった点だと思っています。
── ナレフルチャットを社員全員に提供していますか?また、社内でのナレフルチャットの利用者数を教えてください。
佐橋さま:
現在は店舗を除き、本社の全社員に提供しています。約250〜300名にアカウントを発行しており、実利用者としては最大で150名ほどです。部署の中では、山口が以前所属していた店舗営業部が積極的に推進してくれたこともあり、同部署ではほぼ100%のメンバーが活用しています。クレジットの上限に達するほど使われており、活用の熱量を感じています。
── 従業員への浸透に向けて、予定している施策等はありますか?
佐橋さま:
各部署にAI推進担当を立て、生成AIをどう活用できるかを各部署で検証してもらう体制を整えました。また、生成AI全般に関する勉強会を実施し、山口の実際の活用事例を紹介することで全体の底上げを図りました。
AI推進担当は、部門長の推薦により若手や中堅メンバーにお願いしています。システム部門が一方的に推進するのではなく、各部署が主体的に動くことでツールの効果が最大限に発揮できると考えています。
■ナレフルチャット導入後の効果

── 社内でのナレフルチャットの活用方法を教えてください
山口さま:
最も活用が進んでいるのは店舗営業部での取り組みです。同部署では業務削減がテーマとなっており、その一環としてナレフルチャットを活用しています。具体的には、店舗の定性情報のフィードバック作成です。
エリアマネージャーは1人あたり8〜10店舗を担当しており、売り場のレイアウト変更や欠品防止のためのこまめな補充といった数値だけでは把握しにくい定性情報や数値データを確認しながら、フィードバックを作成する業務に多くの時間を割いていました。そこで、過去1年分のフィードバックデータをナレフルチャットのエージェントに読み込ませ、直近のデータをもとに自動でフィードバックを作成する仕組みを構築しました。
ナレフルチャットの活用は他の部署にも広がっています。商品部では他部署からの問い合わせ対応に時間が取られていたため、よくある質問と回答をナレフルチャットに読み込ませた問い合わせボットを構築しました。総務グループでは就業規則や慶弔休暇の申請に関する問い合わせをエージェントで自動回答できるようにしており、月間150件ほどのアクセスがあります。経理グループでは新しい経費精算システムの導入に伴う申請ミスをセルフチェックできる仕組みを運用しています。
佐橋さま:
OCR機能やメール作成機能もよく使われており、文章作成が苦手な新入社員の研修にも役立てられています。
── 具体的な導入効果を教えてください。
山口さま:
店舗営業部でのフィードバック作成業務では、週に90分かかっていた業務が30分に短縮されました。エリアマネージャーは約40名いますので、全体で週に約40時間の工数削減につながっています。また、時間短縮だけでなくフィードバックの質の向上や売上の改善にもつながっています。同じ人物が指導すると内容が偏りがちですが、過去の全エリアマネージャーのデータを読み込ませることで多様な視点でのフィードバックが可能になり、具体的な数値も盛り込んだ精度の高いフィードバックができるようになりました。
また、売上データを分析し、店舗業態ごとの傾向を抽出して施策立案に活用するデータ作成業務では週120分かかっていた作業が60分に短縮されました。それぞれの部署が抱える課題に合わせた形で、着実に活用の幅が広がっています。
── 導入前と比較して、従業員の生成AIリテラシーに変化を感じていますか?
佐橋さま:
生成AIの回答をそのまま使うのではなく、必ず人が確認する必要があるという点について、社内での認識が深まりました。利便性と注意点の両面を実際に体験する中で、リテラシーに対する意識は徐々に変化してきていると感じています。
山口さま:
積極的に活用している人と、あまり使っていない人の差は依然としてあります。すでに個人でChatGPTなどを使い慣れているためナレフルチャットを必要としないケースや、生成AIに対して苦手意識があるケースなど、個人差によるところが大きいと感じています。一方で、経営陣や部門長などの上層部がポジティブに捉えており、実際に使っている方も多いため、会社全体としては導入しやすい雰囲気があることは心強いです。
■今後の展望
── 貴社のビジョンの中で、生成AIを活用して実現したいことはありますか?
佐橋さま:
今後はデータ蓄積による回答精度のさらなる向上や、複数アカウントで読み込ませたデータを社内で横展開できる仕組みの整備を進めていきたいと考えています。社内に蓄積された知見をより多くの部署で活かしながら、全社的なAI活用をさらに深めていきたいと思っています。
── 最後に、生成AIを活用する重要性について感じていることや、生成AI導入を検討している企業へ向けて、アドバイスやメッセージがあればお願いします。
佐橋さま:
人手不足が加速する中で、企業成長において生成AIの活用は必須だと考えています。まずは小さくてもいいので実際に使ってみること。そして、システム部門だけで進めるのではなく、各部署に推進担当を立てて全社を巻き込むことが大切です。また、生成AIの回答を最終的に判断するのはあくまで人間ですので、従業員のリテラシー教育の土台を整えることも重要だと思います。導入を検討されている企業には、ぜひ小さく始めて、効果を実感しながら広げていくことをおすすめしたいです。
本事例の導入支援協力:ナレフルチャット販売代理店「株式会社ハイパー」




